穂高岳山荘の小屋番、宮田八郎さんが遭難死

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[7/3~9の遭難関係ニュースから]
7月5日の大雨の日、沼津港沖で発見されていた男性遺体が、穂高岳山荘小屋番の宮田八郎さんであることが、静岡県警からご家族に伝えられました。
これを受けて、6日、宮田さんのブログ『ぼちぼちいこか』に、山荘スタッフによると思われる記事がアップされました。そして、マスコミ各紙では7日に報道されました。

宮田さんは4月5日、山岳ガイドの木村道成さんと2人で、南伊豆町からシーカヤックで海に出たまま行方不明になり、3日後に木村さんだけが遺体で見つかりました。その後も山荘関係者や仲間たちが捜索を続けていましたが、5月23日に着衣などから宮田さんの可能性が高い遺体が発見されていました。

宮田さんは、穂高岳山荘の仕事のかたわら、写真と映像制作を続けていました。山荘に常時いる人ならではの美しい画像・映像のかずかずを公開して、私たちに山のすばらしさを伝えてくれました。その一端は、山荘公式サイトで見ることができます(クレジットはないですが、宮田さんの作品でしょう)。また、宮田さんの「ハチプロダクション」で、映像作品その他を購入することもできます。
宮田さんのブログでは、山荘経営とは少し異なる、宮田さん個人の視点からの発言がありました。山荘スタッフから見た「近ごろの登山者は?」というような興味から、私も時々フォローさせていただきました。すなおに共感できるところが多く、面識はなかったですが、旧知の間柄のような感覚で読むことができたものです。
なかでも遭難救助に関わった時の切迫した記事、今どきの問題ありな登山者を叱咤する記事、そういう描写の底に流れている、山と人間を何よりも大切に考えている感情に、宮田さんの本質が出ていたように思います。
宮田さんがマンガ『岳』のモデルだったということは、今回の報道で初めて知りました。そうでなくとも、宮田さんのファンは多かっただろうと思います。
宮田さん、どうぞ安らかに。

穂高岳山荘HP、トップページより

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7/6(金)「大雨特別警報」―福岡、佐賀、長崎(17:00)、広島、鳥取、岡山(19:30)、京都、兵庫(23:00)
7/7(土)「大雨特別警報」―岐阜(12:50)
7/8(日)「大雨特別警報」―高知、愛媛(5:50)
※消防庁発表によると、7月11日現在、死者168人、行方不明者57人、負傷者139人、全半壊住家135棟など。夏山登山は各地の状況に注意を要するが、情報把握はまだほとんど不可能。