[9月1週]南北アルプスや富士山で再び遭難多発

[9/3~9の遭難関係ニュースから]
9月第1週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

9月6日(金)から8日(日)にかけて、中部山岳地域などでは好天に恵まれ、シーズン終盤の夏山登山を楽しんだ人が多かったのではないでしょうか。北・南アルプスや富士山で再び遭難が多くなっています。悪天候などで条件の悪いときよりも、好天になったほうが遭難が多いというのが、残念ながら現代の遭難発生の特徴です。

9/4(水)=発見日/日高山脈カムイエクウチカウシ山1180m付近で登山者が男性の遺体を発見。死後数日から数週間
9/4(水)=発見日/六甲・烏原大橋の真下で脚・顔などを骨折して倒れた男性(63)の遺体発見。大橋から転落か
9/5(木)谷川連峰万太郎山で男性(40代)が沢登り中に滑落して頭部や右膝を負傷。2H後防災ヘリが救助
9/5(木)御坂・三ツ峠登山口から天下茶屋を目指した男性(71)が登山道を外れて迷い16:35通報。大幡山で救助
9/5(木)八ヶ岳・赤岳で男性(71)が美し森へ下山中に道に迷い17:20通報。9/6北杜署が救助
9/6(金)吾妻・天元台高原で親子行事の山歩き集団がハチに襲われる。先頭グループ男女5人(中1)が刺され軽傷
9/6(金)尾瀬・燧ヶ岳で男女2人(60代)が登山中に道に迷い、下山しないため宿泊施設が通報。9/7朝自力下山
9/6(金)苗場山で男女2人(40代)が登山届の下山日を誤って1日早く記載。最終日に妻の弟が通報し遭難騒ぎに
9/6(金)富士山御殿場口下山道太郎坊付近で男女2人(30代)が負傷および疲労により救助要請。県警救助隊が救助
9/6(金)富士山御殿場口下山道大砂走り付近で男性(30代)が足を負傷して動けなくなる。夜、県警救助隊が救助
9/6(金)八ヶ岳・夏沢峠~硫黄岳間で男性(62)が登山中に同行者とはぐれ行方不明。9/8時点で未発見
9/6(金)南アルプス高嶺付近で女性(59)が下山中に岩場でバランスを崩し転倒、左足首骨折。県警ヘリが救助
9/6(金)北アルプス槍ヶ岳から槍沢を下山中の男性(70)が疲労により行動不能。遭対協が救助
9/7(土)面白山で女性(28)が濡れた登山道で滑落すると思い動けなくなって通報。山形署・消防が同伴して下山
9/7(土)平ヶ岳鷹ノ巣ルートの台倉山で、男性(40代)が下山中に脱水症などで動けなくなる。防災ヘリが救助
9/7(土)富士山富士宮口五合目宝永山下山道で男女2人(年齢不明)が道に迷い救助要請。県警救助隊が発見救助
9/7(土)富士山須走口八合目付近で男性(年齢不明)が足の痛みを訴え救助要請。防災ヘリが救助搬送
9/7(土)八ヶ岳・赤岳の文三郎尾根を下山中の男性(41)が足を滑らせて転倒し右足骨折。県警ヘリが救助
9/7(土)八ヶ岳・権現岳から下山中の男性(58)が足を滑らせ右脚骨折の重傷。防災ヘリが救助
9/7(土)南アルプス鋸岳で男性(71)が下山中に道に迷い日没となったためビバーク。9/8林道を歩行中に救助
9/7(土)南アルプス栗沢山で男性(54)が下山中にバランスを崩し転倒、右足首骨折。小屋関係者などが救助
9/7(土)北アルプス剱岳八ツ峰で男性(22)が岩登り訓練中に10m転落し頭・右手などに重傷。県警ヘリが救助
9/7(土)北アルプス焼岳で女性(38)が新中尾峠から上高地へ下山中に転倒して負傷。県警ヘリが救助
9/8(日)鳥海山で仲間から1人だけ遅れた男性(69)が、登山道に倒れているのを発見される。病院で死亡確認
9/8(日)奥秩父・瑞牆山のカサメリ沢で女性(52)がクライミング中に25m滑落、全身を打ち死亡。防災ヘリで搬送
9/8(日)南アルプス大樺沢二俣で男性(66)が転倒時に額を岩に打って負傷。小屋を通じ通報、県警ヘリが救助
9/8(日)北アルプス剱岳・前剱登山道付近で女性(19)が下山中に稜線から150m滑落死亡。8/12県警ヘリが2650m地点で遺体発見、収容
9/8(日)北アルプス東沢岳で男性(77)が餓鬼岳から東沢を下山中に足を滑らせ滑落して負傷。県警ヘリが救助
9/8(日)鈴鹿・御在所岳で男性(47)が登山に出かけたまま帰宅せず。9/12防災ヘリで遺体収容
9/8(日)白滝山(広島県尾道市)八合目駐車場付近で観光客ら4人がスズメバチに刺され軽傷。登山道は一時閉鎖
9/9(月)=通報日/南アルプス鳳凰三山へ向かった男性(82)が下山せず。9/12県警ヘリが地蔵岳南東170mで発見

[その他のニュース]

●富山県の夏山遭難最多
9/5=毎日など/富山県内で発生した7~8月の夏山期間の遭難事故は80件(速報値、前年比+12)、遭難者数は84人(同+13)となりました。これまで最も多かった2002年の71件・76人を上回り、過去最悪記録を更新しました。遭難者のうち60歳以上が43人で半数以上を占めています。態様別では多い順に、転倒22人、病気(高山病、熱中症など)20人、転落・滑落10人、疲労7人、道迷い4人となっています。※「態様」とは遭難事故の形態、表われ方のことです。

●長野県の夏山遭難は減少
9/3=信越放送など/長野県内で7~8月の夏山期間に発生した遭難事故は99件(前年比-18)、遭難者数は106人(同-15)、死者・行方不明者は9人(同-9)でした。過去最悪だった昨年から減少したのは、悪天候や梅雨明けの遅れから登山者が減少したのが原因とみています。年齢別では60代以上が60人(57%)、40代以上では総数の87%を占め、中高年ないし高齢者の遭難が目立っています。転倒・転落・滑落が63件で、全体の66%を占めました。

●全国の夏山遭難は606件・669人
9/6=時事通信など/警察庁は9月6日、7~8月に全国で発生した山岳遭難件数が606件、遭難者数は669人だったと発表しました。過去最多だった昨年よりも115件、124人減少しました。死者・行方不明者は54人(前年比-17)でした。「7月に天候の悪い日が多かったことが影響しているのではないか」とみています。

気にかかった遭難事例

●11日後遺体発見、9日後に身元特定
9月3日、南アルプス署は南アルプス間ノ岳の東側斜面で8月25日に見つかった男性遺体の身元を、DNA鑑定により特定しました。男性(63)は8月11日に単独で長野県大鹿村から入山。同13日に熊ノ平小屋に宿泊し、翌朝出発してから行方不明になっていました。同25日に上空をパトロール中の山梨県警ヘリが発見し、翌日収容されました。男性は稜線から約300m下の斜面に倒れ、死因は滑落による多発外傷でした。

●前剱で19歳女性が滑落死亡
9月8日から単独で剱岳に登山に出かけた女性(19)が行方不明になり、同12日9時ごろ、前剱~一服剱間の標高2650m地点で倒れているのが発見されました。女性は心肺停止の状態で、県警ヘリで搬送されましたが、病院で死亡が確認されました。死因は報道されていませんが、滑落による多発外傷と推定されます。

行方不明だった同11日の夜、女性のお兄さんがツイッターで情報提供を呼びかけ、本人の顔や登山姿が写った写真、簡単な服装リストなどを公開しました。発見後にもお兄さんから簡単な経過報告がされたことから、私たちも一部分ではありますが、この遭難事例の状況を知ることができました。
剱岳のルート中、前剱の南側斜面は事故発生が最も多い場所の一つです。本事例と同じパターンの転落・滑落事故がここで何度も発生してきました。あらかじめその危険性を知っていれば、意識の持ち方も変わっていたのではないでしょうか。登山者の皆さんに遭難情報、危険情報を伝えてゆくことは重要だと思います。

前剱南面の登山道。15年前に撮ったものなので、現在は変わっているかもしれません

[8月5週]北アルプスで高齢者の遭難続く

[8/27~9/2の遭難関係ニュースから]
8月第5週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

夏休み最後の週、山岳遭難はかなり少なく、現在のところ把握された事例は10件ほどです。北アルプスでは4件の遭難があり、どれも高齢登山者によるものです。死亡事故が1件、行方不明事故が1件発生しています。停滞前線や寒気の影響で局地的な大雨もあり、全般に登山の天候には恵まれない週になりました。登山者が少なかったために、遭難発生も少なかったものと思われます。また、秋田県仙北市ではキノコ採りでの死亡事故が、長野県小谷村では地質調査作業中の転落死亡事故が起こっています。
9月上旬に長野県、富山県での夏山遭難のまとめが報道されています。長野県では昨年よりも減少、富山県では遭難増加となりました。詳しい内容は次回掲載します。

8/27(火)秋田県仙北市の山林で、8/18にキノコ採りで入山後行方不明になっていた男性(79)の遺体発見
8/27(火)北アルプス穂高連峰岳沢に向けてツアー登山中の男性(69)が滑落負傷。県警ヘリが救助
8/28(水)8/27北アルプス徳本峠へ向かった男性(79)が行方不明。松本署などが捜索中
8/28(水)白山で男性(30代)が下山せず行方不明。8/31左足首を骨折し間名古ノ頭付近で発見、防災ヘリが救助
8/29(木)北アルプス大天井岳で女性(74)が疲労・体調不良により行動不能。遭対協が救助
8/30(金)北アルプス穂高・奥又白谷で男性(71)が増水した沢を渡ろうとして流される。8/31300m下流で遺体発見
8/31(土)台高・大杉谷、桃の木山の家勤務の女性(38)が携帯電話の通じる場所に向かったまま戻らず不明。9/2午後無事発見、全身に打撲痕あり
9/1(日)近畿八幡山(滋賀県近江八幡市)で女性(29)が下山中、日没のため道に迷い行動不能。山頂150m下で救助
9/2(月)浦川砂防堰堤(長野県小谷村)で男性(53)が地質調査作業中に15m転落、川に流される。9/3遺体発見
9/2(月)南アルプス地蔵岳から薬師岳へ向かう途中、女性(76)がグループからはぐれ道に迷う。9/2早朝救助

[2019/09/18追記]
8/27(火)白山黒ボコ岩付近で登山中の女性(69)が足首を捻挫して行動不能。福井県防災ヘリが救助搬送
8/29(木)南アルプス聖岳で女性(67)が登山初日に低体温症を発症しツアー関係者が通報。8/29救助隊が救助
8/29(木)竜爪山(静岡市葵区)から道白山へ登山中の女性(39・39)が道に迷い16:15通報。消防ヘリが発見救助
8/31(土)大菩薩・小室川谷で沢登り中の男性(24)が手をかけた岩が崩れて滑落し、右足を負傷。防災ヘリが救助
8/31(土)富士山富士宮口元祖七合目下で男性(31)が下山中に転倒して足を負傷。県警・消防救助隊が付添い下山
9/1(日)南アルプス北岳大樺沢左俣ルートで男性(57)が下山中に持病の腰痛を発症し行動不能。県警ヘリが救助

[その他のニュース]
●岩殿山の鏡岩が一部崩落、メインルート通行止め
8/28=テレビ山梨/8月27日、岩殿山(山梨県大月市)の登山道に落石があると、登山者から連絡がありました。市で調べたところ、山頂直下にある鏡岩の一部が幅5m、高さ3mにわたって崩落し、流れ落ちた岩が登山道を塞いでいました。市は落石のあった強瀬ルートを通行止めにしました。27日0:00過ぎに神奈川県西部を震源として発生した地震が、崩落の原因と見ています。同ルート復旧のめどは立っていません。

●富士山吉田口の登山者1割減少
9/2=テレビ山梨/富士吉田市が吉田口登山道六合目で集計した登山者数は、7~8月の2カ月間で16万655人になりました。昨年の同期間よりも約1万9000人、率にして9.1%減少しました。山頂付近の石積みの崩落により登山道が一部通行止めの時期があったこと、お盆の時期に台風10号が接近したことなどが、減少の原因ではないかと、富士吉田市は分析しています。

気にかかった遭難事例

地理院地図(レベル16)に加筆

●奥又白沢で増水した沢に流され死亡
8月30日午後、奥又白谷の標高1900m付近を登っていた5人パーティのうち、先頭で沢を渡ろうとしていた男性(71)が流され、行方不明になりました。31日7:20ごろ、事故発生現場から約300m下流に倒れている男性が発見され、死亡が確認されました。

8月28~29日は九州北部で大雨が降り、長野県中部も停滞前線が横断していました。この間の雨で各地の沢は増水していたのでしょう。ふだんはごく細い流れや、涸れ沢であるものが、急な大雨によって増水し徒渉できなくなることは、森林限界以上のエリアが広大な山ではよく起こることです。涸沢へ行くのに、難路である奥又白谷を経由せず、より安全な横尾回りのルートで入山すればよかったと思います。

[8月4週]夏山終盤、遭難発生はほぼ通常なみに

[8/20~26の遭難関係ニュースから]
8月第4週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

遭難発生数は、通常の週なみのレベルに近くなってきました。北アルプスでの遭難発生がかなり多く、南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳でも遭難がありました。8月20日の北アルプスで発生した3件は、どれも高齢登山者で低体温症を伴うものでした。8月26日に富士山で起きた落石死亡事故はマスコミで多数報じられました。

8/20(火)北アルプス七倉岳から蓮華岳へ登山中の男性(74・68)・女性(65)が疲労と体調不良により行動不能
8/20(火)北アルプス前穂吊尾根を奥穂へ登山中の男性(68)が疲労と体調不良により行動不能。常駐隊などが救助
8/20(火)北アルプス常念岳から蝶ヶ岳へ向けて登山中の男性(69)が疲労により行動不能。遭対協が救助
8/21(水)=通報日/8/19鳥海山秋田県側へ釣りで入山した男性(72)が行方不明。8/24登山口から700mの川で発見
8/21(水)鳥海山伏拝岳付近で女性(69)が仲間と別れて一人で散策中に転倒、左脚骨折の疑い。防災ヘリが救助
8/21(水)北アルプス八峰キレットを五竜岳に向けて登山中の男性(72)が視界不良のため道に迷う。常駐隊が救助
8/21(水)鬼ヶ城跡(鳥取県若桜町)で男性(68)が登山道から10m下に滑落し全身打撲など。ドクターヘリで搬送
8/22(木)中央アルプス西駒山荘から駒ヶ岳へ登山中の男性(73)が体調不良により行動不能。駒ヶ根署などが救助
8/22(木)祖母山で男性(40代)が10:00ごろ登山開始し、19:00「道に迷った」と通報。豊後大野署が救助
8/23(金)北アルプス黒部湖平ノ渡場付近で男性(23)の持つストックが急に縮んで転倒、30m滑落。県警ヘリが救助
8/24(土)巻機山米子沢で男性(61)が沢登り中に10m滑落して意識不明。3.5H後防災ヘリで搬送、死亡確認
8/24(土)富士山御殿場口六合目付近で女性(30)が下山中に転倒し頭に切り傷を負う。県警救助隊などが救助
8/24(土)北アルプス涸沢で家族5人で幕営中、男子(13)が体調不良を訴え行動不能。常駐隊が救助
8/25(日)雨飾山山頂付近で男性(34)が滑落して負傷。県警ヘリが救助
8/25(日)八ヶ岳権現岳~三ツ頭間で男性(38)が下山中に足を滑らせ転倒、右足首を脱臼骨折。防災ヘリが救助
8/25(日)南アルプス尾白川千ヶ淵で男性(18)が溺れ、助けに向かった男性(18)も溺れる。病院で死亡確認
8/25(日)=発見日/南アルプス北岳~間ノ岳で稜線から300m下に男性の遺体発見。死後数日、年齢不明。8/26収容
8/25(日)北アルプス白馬乗鞍岳で男性(62)が転倒して負傷。8/26大町署・常駐帯が救助
8/25(日)北アルプス西穂~奥穂で男性(53)が西穂から奥穂へ登山中、バランスを崩し滑落負傷。県警ヘリが救助
8/25(日)雨飾山山頂付近で下山中の男性(34)が滑落負傷。県警ヘリが救助
8/25(日)奥美濃・小津権現山で男性(45)が下山中に滑落し山頂の南東3kmの斜面で動けなくなる。県警ヘリが救助
8/25(日)若杉山(福岡県篠栗町)から宝満山へ至るルートに入山した男性(60代)が行方不明。8/26午後妻が通報
8/26(月)富士山須走・吉田ルート山頂直下200mで女性(29)が胸などに落石を受け死亡。付近は半日~1日通行止に
8/26(月)富士山富士宮口八合目衛生センターで女性(66)が下山中に転倒して足首を負傷。常駐隊などが救助
8/26(月)富士山宝永山付近で女性(61)が下山中に膝痛のため歩行困難になる。御殿場署が富士宮口五合目へ搬送
8/26(月)八ヶ岳赤岳の山小屋2700m付近で女性(66)が転倒して右足首を骨折。8/27県警ヘリが救助
8/26(月)北アルプス槍ヶ岳で男性(53)が転倒して負傷。県警ヘリが救助
8/26(月)北アルプス槍ヶ岳北鎌尾根で男性(68)が道に迷い行動不能。県警ヘリが救助

[2019/09/18追記]
8/26(月)南アルプス尾白川渓谷で男性(43)が登山道から2m下の岩場に飛び降り腰・右足首骨折。県警ヘリが救助
8/26(月)京都・大津市境の音羽山を兄弟で登山中に、弟(11)がはぐれて迷う。発見した女性(34)が一緒に下山
8/26(月)三徳山(鳥取県三朝町)投入堂から下山中の男性(71)が湿った岩場で滑り転倒負傷。防災ヘリが救助

[その他のニュース]
●山梨県の遭難最多ペース
8/21=NHK山梨/山梨県の遭難多発がくり返し報じられています。2019年度、8月10日までに山梨県で起きた遭難は85件(前年同期比+14)、遭難者数は98人(同+7)、過去最多だった2017年をいずれも上回っています。また、死亡者数は16人で、前年同期より5人多くなっています。遭難者のうち、東京、神奈川など、県外から訪れた人が85%を占めるそうです。県警は「遭難は特に中高年に多く、疲労が蓄積して集中力が低下した下山中の滑落、転倒が多くなっているのではないか」と分析しています。

気にかかった遭難事例

●北アルプスの低体温症遭難
8/25=信濃毎日/長野県内で8月20日に発生した3件の遭難が、いずれも低体温症を伴ったものではないかと指摘されています。
(1)常念~蝶ヶ岳 標高約2600m 男性(69)が行動不能
(2)蓮華岳 標高約2700m 男女3人(74・68・65)が行動不能
(3)奥穂~前穂 標高約2900m 男性(68)が行動不能
遭難者はいずれも60代後半以上の高齢でした。救助時には衣類が濡れた状態で風を受け、動けなくなっていました。救助隊が同行しながら山小屋に避難すると、症状は回復したそうです。

この日、長野県内は前線や湿った空気の影響で、平地では昼前から夕方にかけて降水がありました。穂高岳山荘や針ノ木小屋によると、現地では朝方から雨が降り、昼過ぎには風が強まったということです。低温、濡れ、強風という3つの条件がそろったところに、防御行動をしないでいると、人間は簡単に低体温症になってしまうのです。

2019年8月20日9時の天気図
当日9:00の天気図。午後~夜に前線は少しずつ南下しました(出典:気象庁)

●富士山で落石により20代女性死亡
8月26日(月)、富士山吉田口・須走口ルートの山頂下約200m地点で、日本人の夫と登山中だったロシア人女性(29)が落石を胸などに受けました。女性は心肺停止状態となり、搬送中に心肺蘇生を受けましたが、死亡が確認されました。死因は外傷性心肺損傷ということです。今年の夏山遭難でおそらく報道が最も多かった事例となりました。

富士山では平均すると数年に1度の割合で、落石死亡事故が起こっていると思います。比較的落石の起こりやすい山なので、大量の登山者が登っている状況は危険なはずです。落石が起こりにくいように注意を払って環境整備が行われる必要があります。しかし、発生比率として落石事故は多いものではなく、富士山では高山病や心臓病などのほうが多く発生します。日本人・外国人を問わず、富士登山の危険性を正しく伝えてゆくことが大事だと思います。

[8月3週]夏山遭難やや減少し沈静化

[8/13~19の遭難関係ニュースから]
8月第3週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

お盆連休の週でしたが、夏山遭難はいくぶん件数が減って沈静化してきました。南アルプスでの遭難が目立っており、連休を利用して長期登山に出かけて遭難した例もあったのではないでしょうか。8/16、8/19の南アルプス塩見岳~仙丈ヶ岳で発生した行方不明遭難はその例で、このような場合、捜索・救助活動も困難なものになると思われます。
死亡遭難事故は只見町の蒲生岳、朝日連峰、奥秩父笛吹川東沢(沢登り)、南アルプス北岳バットレス、北アルプス前穂東壁、大峰山脈山上ヶ岳、大菩薩嶺で起こっています。北アルプスは発生件数は多いですが、死亡・行方不明事例はあまり多くありません。

8/13(火)蒲生岳(福島県只見町)で男性(18)が下山中に1人だけ先に進みはぐれる。登山口近くの山林で遺体発見
8/13(火)南アルプス北岳で女性(34)が下山中にバランスを崩して転倒し右足首骨折
8/13(火)南アルプス北岳で男性(45)が滑落して左足に2週間のけが
8/13(火)北アルプス北穂高岳で男性(58)が涸沢へ向けて下山中、転倒負傷。県警ヘリが救助
8/14(水)朝日連峰に8/10に入山した男性(57)が帰宅せず。8/15朝日鉱泉付近の登山道から50m崖下の沢で遺体発見
8/14(水)北アルプス白馬岳で女性(74)が下山中、疲労と体調不良により行動不能。大町署・遭対協が救助
8/14(水)北アルプス唐松岳で男性(51)が家族と八方尾根を下山中、転倒負傷。大町署・遭対協が救助
8/14(水)北アルプス槍ヶ岳北鎌尾根を登山中の男性(43)が疲労と体調不良により行動不能。大町署が救助
8/14(水)北アルプス北穂から南岳へ向かっていた女性(55)が大キレット付近で滑落負傷。松本署・遭対協が救助
8/14(水)北アルプス常念岳へ登山中の男性(35)が疲労及び体調不良により行動不能。遭対協が救助
8/15(木)南アルプス北岳大樺沢で下山中の男性(65)のストックが縮みバランスを崩して転倒。南ア署などが救助
8/16(金)南アルプス塩見岳~仙丈ヶ岳で、7/28山小屋から仙丈ヶ岳へ向かった男性(77)が行方不明。8/16届出
8/17(土)奥秩父東沢ホラの貝ゴルジュで男性(22)が沢下り中に姿が見えなくなる。8/18滝つぼ中で遺体発見
8/17(土)山中湖村の山中で男性(20代)が行方不明。詳細不明
8/17(土)南アルプス北岳バットレスで男性(31)が第5尾根を目指し登攀中20m滑落。県警ヘリが救助、病院で死亡
8/17(土)北アルプス前穂東壁で男性(41)がロープを使い岩場を下降中に60m滑落。8/18県警ヘリが発見、死亡確認
8/17(土)大峰・山上ヶ岳でボランティアガイドの男性(63)が一人で下山中に数十m崖下に滑落。8/18遺体発見
8/18(日)苗場山系釜川で男性2人(59・40)が沢登りで入渓後下山しないため通報。8/19林道に戻った所を発見保護
8/18(日)大菩薩嶺から小菅登山道を下山中の男性(76)が40m下の沢へ滑落。警察・消防が救助、搬送先病院で死亡
8/18(日)八ヶ岳蓼科山山頂から下山中の男性(35)がバランスを崩し転倒負傷。茅野署・遭対協が救助
8/18(日)南アルプス北岳バットレス第4尾根で男性2人(40代)が疲労のため行動不能。県警安全対策隊などが救助
8/18(日)中央アルプス木曽駒ヶ岳から下山中の女性(60)が浮石に乗り転倒負傷。駒ヶ根署・遭対協が救助
8/18(日)北アルプス小蓮華山で男性(66)が下山中に転倒負傷。県警ヘリが救助
8/18(日)北アルプス唐松岳八方尾根で女性(60)が下山中に転倒負傷。常駐隊・遭対協などが救助
8/18(日)北アルプス針ノ木岳で女性(50)が下山中に転倒負傷。県警ヘリが救助
8/19(月)南アルプス熊ノ平小屋を8/14に出発した男性(63)が行方不明。連休後勤務先から連絡を受け家族が通報
8/19(月)北アルプス白馬鑓ヶ岳で男性(58)が猿倉に向けて下山中に滑落負傷。大町署・常駐隊などが救助

[9/4追記]
8/13(火)蔵王・中丸山で男性2人(40代)がお釜から熊野岳経由で下山中に道に迷い16:45通報。夜間に救助、下山
8/13(火)富士山富士宮口八合目付近で男性(12)が体調不良で動けなくなったと届出。救助隊が救助
8/13(火)富士山富士宮口九合目付近で男性(52)が転倒して腰を強打し歩行困難になる。救助隊が救助
8/13(火)富士山富士宮口山頂付近で女性(15)が転倒して足首を負傷し歩行困難になる。救助隊が救助
8/13(火)=発見日/南アルプス尾白川渓谷で男性(65)が10m下の川岸に倒れ、散策中の男性が発見。外傷複数あり
8/13(火)北アルプス剱岳早月尾根下部で男性(50)が倒れているのを登山者が発見通報。県警ヘリが救助搬送
8/15(木)北アルプス剱沢キャンプ場で女性(54)に発熱と悪寒の症状が現れ高山病と診断される。防災ヘリが救助
8/17(土)阿武隈山地日隠山(福島県大熊町)で男性(47)が下山中に道に迷い110番通報。2H後に双葉署が発見救助
8/17(土)丹沢・切通峠付近で男性(24)が濃い霧のためはぐれる。8/22菰釣山の南3.5kmの沢で遺体発見、外傷なし
8/18(日)岩手山馬返し登山道六合目を下山中の男性(69)が足をくじき右足首骨折。通報1.5H後に防災ヘリが救助
8/18(日)北アルプススバリ岳~針ノ木岳間で男性(61)がバランスを崩し10m滑落、左脚骨折。防災ヘリが救助

[その他のニュース]
●大谷渓谷で台風10号による増水のため18人孤立
8月14日夕方、深耶馬渓の大谷渓谷(大分県玖珠町)で、バーベキューに来ていた18人グループから「車が水没して動かなくなった。助けてほしい」と消防に通報がありました。18人は5家族で、生後5カ月の女児を含む未成年11人と30~40代の7人。14日にRV車6台で渓谷を訪れ、バーベキューを終えて河原を走行中、岩石や砂利にタイヤがはまり4台が立ち往生しました。その後、台風による大雨で急激に川が増水し、車が水没したそうです。グループは近くの山の斜面にテントを張り、救助を待ちながら夜を明かしました。
県警・消防は夜から延べ約90人で捜索しましたが、激しい風雨のため15日深夜2:00に中断、朝7:20から45人体制で再開しました。川岸から高さ10mの場所にテントを見つけ、ロープを使って斜面を登り、午前中に全員救助されました。
大谷渓谷に沿った道路はなく、今回の事例を通じて、渓谷自体がRV車などでオフロード走行されている実態が明らかになりました。法律や条例で車の進入を規制することはできないため、渓谷入口に注意喚起の看板が設けられたそうです。また、ネット上では遭難グループに対する非難の書き込みが多くあったようです。

●5Gを使い登山者見守りシステム
8/15~20=長野日報他/信州大学とKDDIは、次世代通信規格「5G」を活用した山岳遭難対策の実証実験を、10月上旬に中央アルプス千畳敷周辺で実施すると発表しました。信大総合情報センター長の不破泰教授が進めている「登山者見守りシステム」が、総務省の「5G利活用アイデアコンテスト」で5G特性活用賞を受賞したことから、総務省予算から実験費を出して委託されることになりました。千畳敷に5G無線機やアンテナを設置し、登山者が遭難したことを想定して、位置情報の確認、ドローンによる捜索、遭難者の安否確認、救助隊の情報共有などの実験を行うそうです。

気にかかった遭難事例

熱中症を防ぐために気温計があるといい。30度を超えたら登山中止

●蒲生岳で熱中症により死亡
8月13日(火)13:30ごろ、福島県只見町の蒲生岳登山道近くで、男子学生(18)が倒れているのを住民が見つけて通報しました。心肺停止状態で病院に運ばれ、その後死亡が確認されました。男性はこの日の8:00ごろ、父親らと3人で登山を始め、下山途中一人で先に進んで、そのまま2人とはぐれていました。

蒲生岳は通常なら登り1.5時間、下り1時間ほどで往復できる低山です。当日はかなり高温だったと予想され、山を下りるほど気温も上昇したでしょう。遭難男性は脱水または熱中症により、急激に体調を崩して歩けなくなったと推定されます。

「只見」アメダス8/13の気温。事故発生時には35度レベルに(tenki.jpより)

●朝日連峰でも熱中症と推定される死亡事例
朝日連峰でも13日に男性(57)が、熱中症と思われる状態で遭難死しています。この男性は10~11日に入山、12日に大朝日岳の山小屋に泊まりました。しかし、14日になっても下山しないため家族が警察に届け出て、県警は15日午前中に朝日鉱泉の駐車場で男性の車を発見しました。そして、鉱泉から15分ほど登った登山道で男性のザックと帽子が見つかり、13:30ごろ、近くの沢で男性の遺体が発見されました。

ここからは推定になります。大きな外傷がないことから、男性は滑落したのではなく、水を飲むために沢に下りようとしたのでしょう。正常な判断力があれば、あと10~15分歩き続ければ朝日鉱泉に着くことはわかります。その余裕もないくらい、症状は切羽詰まっていたのだと想像されます。
熱中症は予防することがだいじです。暑すぎる環境下での山歩きはやめましょう。拙著『55歳からのやってはいけない山歩き』の熱中症の項では、気温25度以上なら厳重注意、気温30度以上なら山歩きを中止するようおすすめしています。

「大井沢」アメダス8/13の気温。10~17時には30度超え(tenki.jpより)

[8月2週]北アルプスに集中して遭難発生

[8/6~12の遭難関係ニュースから]
8月第2週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

「山の日」ウイークでした。前週に次いで多くの遭難事故が起こり、なかでも北アルプスに集中して発生しています。死亡事故は、発生件数の割には多くないと言えるかもしれませんが、剱岳源次郎尾根、常念~蝶縦走路、黒部川上ノ廊下、奥穂高岳ジャンダルムで起こっています。北アルプス以外での死亡事故は、富士山、南アルプス北岳~間ノ岳、八海山~中ノ岳、日高山脈カムイエクウチカウシ山で起こっています。また、富士山御殿場口五合目で登山者と思われる遺体が発見されています。

8/6(火)鳥海山湯ノ台口ルートで男性(47)が登頂を断念し引き返すが、途中で暗くなり行動不能。8/7発見
8/6(火)月山~念仏ヶ原間で男性2人(80・78)が体調不良で動けなくなる。通りかかった男性が通報、8/7救助
8/6(火)湯ノ丸高原・烏帽子岳で女性(76)が下山中道に迷い、さらに転倒負傷。上田署・消防が救助
8/6(火)富士山山梨側八合目で学校登山中の男性(60)が休憩時に意識を失いツアーガイドが通報。8/7死亡確認
8/6(火)富士山御殿場口五合目付近で斜面に人が倒れているのを登山者が発見し通報。腐敗が進み性別・年齢不明
8/6(火)南アルプス杖立峠付近で下山中の女性(65)が靴ひもが絡まり転倒、左手首骨折。南ア署・消防が救助
8/6(火)南アルプス鋸岳を登山中の男性2人(64・64)が崖に迷い込んで行動不能。8/7県警ヘリが救助
8/6(火)北アルプス立山・真砂岳で、雨の中男性(58)が岩場で足を滑らせ左膝靱帯損傷。8/7防災ヘリが救助搬送
8/6(火)北アルプス大天井岳で、燕山荘から縦走してきた男性(49)が足を滑らせ転倒負傷。県警ヘリが救助
8/6(火)北アルプス常念岳から下山中の男性(68)がつまずいて転倒負傷。県警ヘリが救助
8/7(水)南アルプス北岳山荘~間ノ岳で最後尾にいた男性(21)が落雷を頭に受け死亡。ほか3人は山小屋に避難
8/7(水)北アルプス剱岳源次郎尾根で男性(83)が「迷っている」と電話後連絡不通。8/8滑落状態の遺体発見
8/8(木)日高・ヌカビラ岳で男性(51)が「ヌカビラ岳から下山する」と連絡後行方不明。8/9山岳会が発見救助
8/8(木)八海山から中ノ岳へ向かった男性(64)が行方不明。8/9荒山付近登山道の15m下で遺体発見
8/8(木)富士山須走口六合目付近で男性(75)が転倒し右足首骨折。通報から1.5H後に御殿場署などが救助
8/8(木)北アルプス白馬大雪渓で男性(65)が登山中に疲労と体調不良により行動不能。大町署・遭対協が救助
8/8(木)北アルプス唐松岳八方尾根で男性(61)が下山中に登山道から滑落して負傷。大町署・遭対協が救助
8/8(木)北アルプス赤岩岳で男性(67)が燕岳から西岳方面へ縦走中、赤岩岳付近で滑落負傷。県警ヘリが救助
8/8(木)北アルプス常念岳~蝶ヶ岳で8/1に山小屋に泊まった男性(42)が行方不明。8/9登山道の60m下で遺体発見
8/9(金)北アルプス白馬鑓ヶ岳から家族で下山中の男性(50)が転倒し負傷。県警ヘリが救助
8/9(金)北アルプス奥穂高岳で女児(10)が休憩時座った岩が動いてバランスを崩し転倒負傷。県警救助隊が救助
8/9(金)北アルプス大天井岳から西方へ縦走中の男性(43)が石を踏み外して転倒負傷。県警ヘリが救助
8/10(土)北アルプス唐松岳から下山中の女性(67)が足を滑らせ転倒負傷。大町署・遭対協が救助
8/10(土)乗鞍岳剣ヶ峰から下山していた男性(50)が転倒し負傷。県警・消防救助隊が救助
8/11(祝)日高・カムイエクウチカウシ山八ノ沢カールで女性(70)が2m滑落し全身を打つ。8/12心肺停止のち死亡
8/11(祝)南アルプス白鳳峠付近を下山中の男性(69)が岩場で足を滑らせ転倒、右膝負傷。林道まで下山して救助
8/11(祝)中央アルプス権現山を下山中の男性(61)が道に迷い行動不能。8/12伊那署が発見救助
8/11(祝)北アルプス黒部川上ノ廊下で男性(60代)が水中に沈んでいるのを発見。防災ヘリが収容後、死亡確認
8/11(祝)北アルプス黒部川赤木沢2000m地点で男性(58)が沢登り中に転落し右足骨折の重傷
8/11(祝)北アルプス湯俣川で沢登り中に男性(61)のつかんだ石が足に落ちて負傷、行動不能。県警ヘリが救助
8/11(祝)北アルプス槍ヶ岳北鎌尾根で男性(77)が登攀中、疲労と体調不良で行動不能。8/12県警ヘリが救助
8/11(祝)北アルプス槍ヶ岳で女性(56)が登山中に滑落負傷。8/12救助要請、県警ヘリが救助
8/11(祝)北アルプス奥穂ジャンダルム付近で男性(49)が西穂へ縦走中、稜線から100m滑落死亡。8/12遺体発見
8/11(祝)岩屋山(長崎市)で男性(48)が下山中に脱水で意識もうろうとなり行動不能。8/12警察・消防が救助
8/12(休)北アルプス白馬乗鞍岳で男性(14)が栂池方面へ下山中に転倒負傷。大町署・遭対協などが救助
8/12(休)北アルプス白馬乗鞍岳で女性(35)が下山中に体調不良(熱中症疑い)で行動不能。常駐隊などが救助
8/12(休)北アルプス白馬鑓ヶ岳で女性(67)が下山中に転倒負傷。8/13救助要請、県警ヘリが救助
8/12(休)北アルプス餓鬼岳で男性(54)が白沢登山口へ下山中に滑落負傷。大町署が救助
8/12(休)北アルプス常念岳を目指して一ノ俣谷を沢登り中の男性(65)が転倒負傷。県警ヘリが救助
8/12(休)九重・大船山で男女2人(50代)が沢水登山口から入山、19:50「道に迷った」と通報。8/13防災ヘリが救助

[9/4追記]
8/8(木)北アルプス薬師沢登山道で男性(76)が足を滑らせ転倒して左脛骨骨折。8/9救助要請、県警ヘリが救助
8/8(木)北アルプス薬師沢登山道で男性(71)が浮石を踏んで転倒し右足を負傷。8/9救助要請、県警ヘリが救助
8/10(土)富士山富士宮口新七合目付近で男性(27)が転倒して右足首を負傷、行動不能。富士宮署などが救助
8/10(土)南アルプス赤石小屋で女性(71)が体調不良を訴え救助要請。8/11静岡市消防ヘリが救助搬送
8/10(土)北アルプス立山・二ノ越付近で男性(65)がバランスを崩して右足首をひねり骨折。防災ヘリが搬送
8/10(土)北アルプス立山・雷鳥坂付近で女性(64)が転倒して左足骨折の重傷。県警ヘリが救助搬送
8/10(土)北アルプス黒部川上ノ廊下で女性(46)が岩壁から2m転落、左腕脱臼と腰部打撲。県警ヘリが救助
8/11(祝)和賀山地甲山の東1kmで男性(37)が沢を下降中に転倒し左肩脱臼。防災ヘリで救助搬送
8/11(祝)船形山御宝前付近で男性(52)が御所山荘から登る途中、ルートから外れて迷う。8/12防災ヘリが救助
8/11(祝)富士山吉田口ルートで男性(61)が六合目を0:10に出発、九合目付近で突然倒れる。その後死亡確認
8/11(祝)南アルプス造林小屋跡で男性(31)が腹痛と手足のしびれを訴え下山不能。静岡中央署・消防が救助
8/11(祝)=発見日/南アルプス伝付峠付近で登山道から100m下方に男性の遺体発見。年齢不明。付近にザックあり
8/11(祝)北アルプス剱岳山頂直下で男性(46)が手をかけた岩が崩れたため転倒し右手指骨折。県警ヘリが救助
8/11(祝)北アルプス剱岳早月尾根で女性(59)が下山中に浮石でバランスを崩し右足骨折。8/12防災ヘリが救助
8/11(祝)北アルプス黒部源流赤木沢で男性(58)が沢登り中に岩で足が滑り転倒、右足首骨折。県警ヘリが救助
8/11(祝)北アルプス岩苔乗越付近で男性(44)が濡れた岩で足を滑らせて転倒し左膝靭帯損傷。県警ヘリが救助
8/11(祝)三徳山文殊堂付近で男性(18)が谷に落としたスマホを拾おうとして20m滑落負傷。ドクターヘリで搬送
8/12(休)飯豊・梅花皮小屋の南東2kmの登山道で男性(42)が滑落し左足首骨折。8/13防災ヘリが救助
8/12(休)富士山宝永火口付近で女性(8)が腹痛のため動けなくなる。目撃した登山者が五合目派出所に届出
8/12(休)富士山富士宮口八合目衛生センターで男性(44)が腕を負傷(骨折の疑い)。衛生センターから救助要請
8/12(休)富士山富士宮口山頂付近で女性(69)が転倒し頭部などを負傷。救助隊などが救助
8/12(休)富士山富士宮口山頂付近で男性(60)が転倒した女性(69)を助けようとして自分も転倒。救助隊などが救助
8/12(休)富士山富士宮口九合目付近で男性(14)が転倒して頭部を負傷。救助隊などが救助
8/12(休)北アルプス間山~北薬師岳で男性(60)が体調不良(熱中症)で歩行困難。8/13県警ヘリが救助

[その他のニュース]
●御嶽山規制区域への入山者、木曽署が取り調べ
8/6(火)=信濃毎日/御嶽山の入山規制区域に立ち入ったとして、災害対策基本法違反の疑いで、木曽署が県外の男性2人を取り調べていることがわかりました。2人は7月10日と14日に、王滝口登山道で帰省中の九合目より上部に入りました。九合目には規制を示すロープや看板があったが、人けがなかったので立ち入ってしまったとのこと。ほかにも複数人を調べているそうです。

●浅間山が小規模噴火
8/8(木)7日夜、浅間山で小規模噴火が発生し、噴煙の高さは火口から1800mを超えました。気象庁は噴火警戒レベルを1から3(入山規制)に引き上げ、半径4kmの範囲で大きな噴石や火砕流への警戒を呼び掛けました。これに伴い、浅間山の登山口はすべて封鎖し、立ち入りが規制されました。8月末時点で、小浅間山登山口、石尊山登山口、一の鳥居(浅間山荘)登山口、高峰高原登山口(黒斑山周辺を含む)から浅間山への登山は規制中です。
追記:8月19日午前、気象庁は浅間山について「中規模の噴火の可能性は低くなった」とし、噴火警戒レベルを3から2(火口周辺規制)に引き下げました。25日夜には再び小規模噴火が発生しましたが、噴火警戒レベル2が維持されました。火口から2km以内が入山規制となり、小浅間山、石尊山、賽ノ河原分岐点より上部には登山できません。

●ヒグマ事故後も多数の入山者
8/10(土)=十勝毎日/7月11日と29日にクマとの接触事故が起きた日高山脈のカムイエクウチカウシ山。山頂下の八ノ沢カールにテント泊し、翌早朝、山頂への登山中にクマと遭遇し襲われました。29日の40代男性はドクターヘリで搬送され、50針を縫う重傷を負いました。11日の事故後から道警、森林管理局、中札内村は入山自粛を呼び掛けていましたが、8月9日までに40人以上が入山し、本州からのツアー登山もあったそうです。地元山岳会のベテランは「一度襲ったクマは、また襲う。同じ場所に居着いているかもしれず、駆除されないかぎり山には登れない」と言っています。しかし、山はクマ本来の生息地でもあり、中札内村は駆除しない方針だそうです。

気にかかった遭難事例

●剱岳早月尾根から源次郎尾根へ迷う
8月7日、剱岳に登った男性(83)が行方不明になりました。男性はこの日、早月尾根の山小屋を出発し、11:30ごろ自宅妻(82)に「道に迷っている」と電話しました。その後電話がつながらなくなったため、妻から山小屋を通じて室堂警備派出所に通報がありました。8日12:10ごろ、剱岳の源次郎尾根2800m付近で倒れている男性を県警ヘリが発見、死亡が確認されました。頭部に裂傷があるほか、右足などを骨折しており、滑落した可能性が高いそうです。

データを調べると当日は好天だったと思われます。どういう経路で早月尾根から源次郎尾根へ迷うものか、気づかないうちに剱岳山頂付近を通過してしまったものか、山頂付近に登山者の姿が見えなかったでしょうか。案外ガスで視界が悪かったのでしょうか。道迷い遭難の特徴ですが、迷っても滑落しなければ助かったであろう事例でした。

9/4追記:新たに入手した情報によると、男性は剱岳頂上付近から100m以上滑落したと見られるそうです。多発骨折しており、外傷性ショックにより死亡していました。男性は約30年前に剱岳で遭難死した息子を弔う目的で入山していました。

地理院地図より

●カムエク山で女性滑落死
8月11日13:00ごろ、日高山脈カムイエクウチカウシ山で登山ガイドの男性から「八ノ沢カール付近で女性が2mぐらい滑落して負傷した」と通報がありました。女性(70)はガイド・仲間6人と10日に登山開始し、11日に登頂して下山途中に滑落、全身を強く打ちました。当初は呼びかけにかすかに反応していたそうです。道警ヘリと救助隊が出動しましたが、視界が悪く11日は救助できませんでした。12日午前、心肺停止の状態で発見され、その後死亡が確認されました。

2mの滑落ですから、致命的なほど危険な場所ではなかった(つまり、ロープを使うなどの状況ではなかった)のかもしれません。こういう場合にフォロワーの事故を防ぐのは、ガイドとして力量が必要だろうなと思います。そして、救助隊の非をあげるのではないですが、ヘリで一発救助されていれば助かったかもしれず、残念な事例だったと思います。

[8月1週]北・南アルプスや富士山など中心に遭難多発

[7/30~8/5の遭難関係ニュースから]
8月第1週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

7月30・31日に東北地方が梅雨明けして、これで本州以南全国が梅雨明けしました。例年より遅れての夏山シーズンの始まり、多くの登山者が山へ出かけたことと思います。この週は遭難が非常に多く発生し、なかでも北アルプス、南アルプス、富士山で多発しています。把握した事例は7日間で72件になりました。なお、長野県警は全遭難事例の概要データを発表しています。ここでのリストには長野県警データからの引用も含まれています。

長野県警の週報では、この週の状況について「梅雨明けとともに多くの登山者が長野県内に訪れ、それに比例して遭難も多発し、1週間で24件もの遭難が発生しています。特に下山中の『転・滑落』『転倒』による遭難が多発しています(以下略)」と解説しています。

7/30(火)奥秩父三条ノ湯から雲取山を目指した女性(48)がルートを外れて迷うが、動かずに待機。8/6民間捜索隊が発見救助
7/30(火)八ヶ岳赤岳北面2800m地点で地蔵ノ頭へ下山中の男性(76)が滑落し、大腿骨骨折の重傷。県警ヘリが救助
7/30(火)八ヶ岳天狗ノ奥庭を下山中の男性(83)が転倒し左わき腹を打撲。回復しないため7/31救助要請、県警ヘリが救助
7/30(火)南ルプス北岳大樺沢二俣付近で男性(42)が下山中に強い吐気と足腰の疲労により行動不能。県警ヘリが救助搬送
7/30(火)南アルプス白蓬ノ頭付近で、聖岳を目指して登山中の男性(56)が道に迷う。16:35通報、1H後に県警ヘリが救助
7/30(火)北アルプス雪倉岳北側2150m地点で、仲間と別れ下山中の女性(66)が霧のため迷う。7/31入善署などが救助
7/30(火)北アルプス薬師沢登山道2050m地点で、男性(48)が濡れた木の道で滑って転倒し左足骨折。県警ヘリが救助
7/30(火)北アルプス六百山で男性(78)が上高地に向けて下山中に転倒負傷。松本署などが救助
7/31(水)奥秩父瑞牆山で、みずがき山自然公園から入山した男性(60)が1800m付近で道に迷う。県警ヘリが救助
7/31(水)南アルプス北岳山荘付近で下山中の女性(71)が足を滑らせ転倒、右ひじ脱臼。8/1防災ヘリが救助
7/31(水)北アルプス清水岳で男女(75・70)が「迷ったかもしれない」と宿泊予定の小屋に連絡後消息不明。8/2発見救助
7/31(水)北アルプス不帰ノ嶮で男性(68)が唐松岳方面へ縦走中に滑落負傷。常駐パトロール隊などが救助
7/31(水)北アルプス剱沢キャンプ場で男性(78)が小屋へ向かう途中バランスを崩して転倒、肋骨骨折。県警ヘリが搬送
7/31(水)北アルプス黒部五郎岳カール内で男性(73)が浮石を踏んで転倒し10m滑落、肋骨骨折など。防災ヘリが救助搬送
7/31(水)北アルプス槍沢で男性(66)が槍ヶ岳から下山中、疲労のため行動不能。8/1遭対協が救助
7/31(水)北アルプス涸沢で女性(70)が奥穂方面から涸沢に下山中、疲労のため行動不能。県警救助隊が救助
7/31(水)北アルプス前穂高岳で男性(59)が前穂高岳から下山中に滑落負傷。県警ヘリが救助
7/31(水)北アルプス餓鬼岳で男性(65)が登山中に転倒し、滑落負傷。県警ヘリが救助
8/1(木)八ヶ岳地蔵ノ頭2700m付近で15:30ごろ登山中の男性(71)が倒れ心肺停止状態。8/2県警ヘリが収容、死亡確認
8/1(木)南ア小仙丈ヶ岳付近で馬ノ背から北沢峠へ下山中の男性(47)が転倒し右足首骨折。南アルプス署などが救助
8/1(木)南アルプス白根御池小屋で男性(75)の熱中症が悪化して歩行困難、小屋に救助を求める。8/2防災ヘリが救助
8/1(木)北アルプス常念岳から蝶ヶ岳へ縦走中の男性(48)が2512mピーク付近で滑落負傷。県警ヘリが救助
8/1(木)「天主山(熊本県山都町)に登る」とメモを残し出かけた男性(77)が戻らず行方不明。8/4内大臣川角上橋で救助
8/2(金)日高山脈幌尻岳へ夫婦で登山中、途中で別れた妻(64)が下山せず。8/3道警ヘリがピパイロ岳で発見救助
8/2(金)谷川岳天神尾根を家族で登山中、男児(7)が足を滑らせ右足首を捻挫。警備隊・県警ヘリなどが救助
8/2(金)富士山富士宮口八合目付近で女性(64)が下山中に転倒して動けず、足を捻挫のもよう。常駐隊が救助
8/2(金)南アルプス白峰南嶺・笹山で男性(70代)が「笹山の頂上にいる」と連絡後不明。8/5登山道から外れた場所で発見
8/2(金)南アルプス椹島ロッジ付近で男性(72)が使われていない登山道に入って道に迷う。8/3静岡中央署が発見救助
8/2(金)北アルプス唐松岳から五竜岳方面へ縦走中の男性(72)が大黒岳において転倒負傷。8/3県警ヘリが救助
8/2(金)北アルプス剱岳源次郎尾根2700m付近で男性(71)が熱中症とみられる症状で動けなくなる。県警ヘリが救助搬送
8/2(金)北アルプス涸沢登山道で男性(67)が横尾に向けて下山中に転倒負傷。県警ヘリが救助
8/2(金)北アルプス北穂高岳から奥穂高岳方面へ縦走中の男性(46)が、涸沢岳付近で滑落負傷。県警ヘリが救助
8/2(金)大山ユートピア避難小屋で女性(72)が手足のしびれなどの症状を訴え、県警ヘリが救助。中等度の熱中症
8/3(土)月山湯殿山側ルートで男性(86)が下山途中で体調が悪く動けなくなる(熱中症の疑い)。消防隊が救助
8/3(土)磐梯山で男性(55)が下山中に足を滑らせ左足を負傷して歩けなくなる。防災ヘリが救助
8/3(土)妙高山で男性(58)が登山中に転倒して右足骨折。ヒュッテから救助要請、県警ヘリが救助
8/3(土)奥秩父瑞牆山荘の北東100mの登山道で下山中の男性(43)が足を滑らせて転倒し右足骨折。北杜署などが救助搬送
8/3(土)南アルプス椹島の北方山中で男性(69)が下山途中に腰痛のため歩けなくなり110番通報。静岡中央署などが救助
8/3(土)北アルプス鹿島槍ヶ岳で男性(30)が下山中に滑落負傷。大町署・遭対協が救助
8/3(土)北アルプス黒部・仙人小屋付近で女性(40)が登山道の岩場から5m滑落し右仙骨骨折の重傷。県警ヘリが救助搬送
8/3(土)北アルプススゴの頭付近で男性(72)が手足にしびれを感じ歩けなくなる(脱水症と診断)。県警ヘリが救助
8/3(土)北アルプス燕岳で女性(50)が登山中に転倒負傷。県警ヘリが救助
8/3(土)北アルプス燕岳で女性(51)が大天井岳に向けて縦走中に転倒負傷。県警ヘリが救助
8/3(土)北アルプス大天井岳で、燕岳から縦走してきた男性(46)が滑落負傷。県警ヘリが救助
8/3(土)北アルプス蝶ヶ岳で男性(80)が横尾方面へ下山中、疲労により行動不能。県警救助隊・遭対協が救助
8/4(日)日高山脈幌尻岳から下山中の男性(70代)が、ヌカビラ岳付近で腰の痛みを訴え歩行困難。8/4道警ヘリが発見救助
8/4(日)日高山脈チロロ岳へ入山した男女5人(40-70代)が予定日の深夜になっても下山せず。8/5自力下山中を発見
8/4(日)尾瀬平ヶ岳・下台倉山で男性(40代)が19:00前「具合が悪い」(脱水症状あり)と通報。8/5防災ヘリが救助
8/4(日)谷川連峰蓬峠付近で男性(56)が登山道から沢に滑落し全身打撲。家族が通報し、埼玉県防災ヘリが救助
8/4(日)富士山御殿場口八合目付近で男性(56)が体調不良で動けなくなり、119番通報。県警救助隊などが担架搬送
8/4(日)天子山塊白水山で男女(60・31)が登頂後、下山中に道に迷い14:45救助要請。防災ヘリが救助
8/4(日)南アルプス小河内岳付近において、7/31に山小屋に泊まった女性(77)が以後行方不明。8/4家族が届出
8/4(日)北アルプス唐松岳キャンプ指定地で男性(25)が体調不良により自力歩行困難。富山県防災ヘリが救助搬送
8/4(日)北アルプス爺ヶ岳で男性(58)が下山中に転倒負傷。県警ヘリが救助
8/4(日)北アルプス剱岳・前剱付近で女性(42)が登山中にバランスを崩して右足首を負傷。防災ヘリが救助搬送
8/4(日)北アルプス剱岳・三ノ沢付近で男性(51)が雪渓を歩行中に足を滑らせて右足首を骨折。8/4県警ヘリが救助
8/4(日)北アルプス立山・三ノ越付近で女性(66)が雄山へ登山中に突然倒れる。県警ヘリが救助、病院で死亡確認
8/4(日)北アルプス立山・浄土山付近で女性(58)が下山中にバランスを崩し右足首をひねって骨折。山岳警備隊が救助
8/4(日)北アルプス間ノ岳で、西穂方面へ縦走中の男性(58)が転倒負傷。県警ヘリが救助
8/4(日)白山の展望歩道で女性(62)が下山中に転倒し右足首をくじいて負傷。福井県防災ヘリが救助搬送
8/4(日)医王山(金沢市)で女性2人(年齢不明)が15:10「道に迷った」と119番通報。市消防などが捜索し2.5H後に救助
8/5(月)富士山富士宮口新七合目付近で女性(69)が「胸が苦しい」と119番通報。県警救助隊が救助、五合目から救急搬送
8/5(月)富士山富士宮口新七合目付近で男子(11)が下山中に体調不良となる。県警救助隊が救助、五合目から帰宅
8/5(月)富士山御殿場口次郎坊付近で子供3人(小4)が下山中に足の痛みや疲労を訴える。1H後消防救助隊などが救助
8/5(月)富士山須走口六合目付近で男性(47)が足の痛みと体調不良のため行動不能。3H後御殿場署などが救助
8/5(月)南アルプス北岳山荘で男性(64)が、8/4下山時に体調不良となったため北岳山荘で受診。8/5防災ヘリが救助
8/5(月)北アルプス朝日岳~水平道分岐間で男性(60)が浮石で転倒し右足首骨折。悪天候のため、8/6防災ヘリで救助
8/5(月)北アルプス雲ノ平登山道2450mで女性(64)が濡れた木道で足を滑らせて転倒し、左足首骨折。県警ヘリが救助
8/5(月)北アルプス薬師沢登山道2050mで女性(53)が木道で転倒し、右脛骨骨折。県警ヘリが救助
8/5(月)北アルプス槍ヶ岳で男性(63)が下山中に足を踏み外して転倒負傷。県警ヘリが救助
8/5(月)白山砂防新道で女性(74)が両脚のけいれんにより歩けなくなり同行者が通報。福井県防災ヘリが救助
8/5(月)谷川連峰白崩避難小屋付近で男性(47)が縦走中に転倒して歩けなくなり110番通報。県警ヘリが救助

気にかかった遭難事例

●雲取山で道迷いの女性、1週間ぶり救助
7月29日から1泊2日の予定で雲取山へ1人で入山した女性(48)が、30日朝に三条の湯の山小屋を出発した後、行方不明になりました。帰宅しないため家族が通報し、警察などが3日間捜索しましたが発見できず、捜索は打ち切りとなりました。その後8月6日、家族が依頼した民間の捜索隊が三条の湯から約250m離れた沢で女性を発見、県防災ヘリで収容されました。

女性は山小屋を出た後、分かれ道でルートを誤り、気づいて引き返す途中で斜面を滑落してから道に迷いました。8月1日に食料や水が尽きましたが、沢の水や雨水は口にしなかったそうです。発見当初のNHKの報道によると、女性は、「『遭難した場合は動かないほうがいい』と本で読んだのを思い出して、動かないようにしていた。1泊分の食料しかなく、ほとんど飲まず食わずで、夜はアルミのシートにくるまって寒さをしのいだ」と話しました。

●南アルプスの難ルートで道迷い遭難死
7月31日に広河原から北岳方面に入山し、白峰三山から笹山を縦走して、8月3日に下山予定だった男性(70代)が行方不明になりました。8月2日11:50ごろ、「笹山の頂上にいる」と家族に連絡がありましたが、その後連絡がつかなくなったため、18:45ごろ家族は南部署に通報しました。8月5日、捜索中の同署救助隊が山中で遺体を発見しました。奈良田から笹山へ向かう登山道から外れた場所で、道に迷ったものと推測されます。

高齢、上級者のベテラン、難ルートへの挑戦という特徴がそろった事例です。笹山は白峰三山から稜線続きの白峰南嶺上にあり、人気がありますが、遭難も多い山です。

[7月4週]本格的夏山シーズン始まり、遭難発生急増

[7/23~29の遭難関係ニュースから]
7月第4週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

7/24(水)北陸、近畿、四国、九州で梅雨明け
7/25(木)中国で梅雨明け
7/27(土)台風6号、三重県に上陸(熱帯低気圧に変わり東海上へ離れる)
7/28(日)東海で梅雨明け
7/29(月)関東甲信で梅雨明け。全国的に夏空が広がり、山間部では雷雨あり

この週、関東甲信以南までが梅雨明け、本格的な夏山シーズンに入りました。それとともに遭難発生も多くなり、マスコミ報道などから把握した事例は7/23~29の7日間で38件にのぼっています。北アルプスでの遭難が非常に多くなっています。

7/23(火)羊蹄山(北海道)頂上付近で11:00ごろ、男性(67)が倒れ心肺停止状態となる。5.5H後に発見、死亡確認
7/23(火)飯豊連峰三国岳剣ヶ峰で男性(50代)が滑落して頭部を負傷、三国小屋へ退避。7/24新潟県防災ヘリが搬送
7/23(火)南アルプス栗沢山頂上付近で女性(50)がバランスを崩し転倒、頭を骨折など重傷。小屋・南ア署などが救助
7/23(火)南アルプス赤石岳砲台休憩所付近で女性(54)が滑落して足を骨折のもよう。2.5H後静岡市消防ヘリが救助
7/23(火)南アルプス茶臼岳ウソッコ小屋付近で男性(65)が増水した沢を迂回中に20m滑落、左手小指骨折など。消防ヘリが救助
7/23(火)北アルプス立山・大汝山山頂付近で男性(83)が体調不良で動けないのを警備隊員が発見。県警ヘリが搬送
7/23(火)北アルプス剱沢キャンプ場付近で女性(64)が石につまずいて足をひねり右足首骨折。7/24県警ヘリが搬送
7/23(火)北アルプス烏帽子岳で女性(69)が仲間4人とブナ立尾根を下山中に転倒負傷。大町署救助隊などが救助
7/24(水)奥秩父西沢渓谷で女性(67)が登山道から3m下の河原に転落、全身打撲など。日下部署・消防が救助
7/24(水)北アルプス白馬大雪渓で男性(74)が大雪渓を下山中に転倒負傷。県警ヘリが救助
7/25(木)道志山塊室久保川で女性(55)が沢登り中、石に足を滑らせて転倒し右脚骨折。大月署・消防が救助
7/25(木)北アルプス蝶ヶ岳でツアー参加の女性(67)が三股へ下山中につまずいて転倒負傷。県警救助隊などが救助
7/26(金)奥秩父廻目平で男性(48)がクライミング中にロープ操作を誤り転落負傷。山梨県防災ヘリが救助
7/26(金)富士山富士宮口九合目付近で男性(55)が岩に足を取られて転倒、左足首骨折の疑い。天候回復を待ち7/28救助
7/26(金)北アルプス前穂高岳で男性(73)が重太郎新道を下山中につまずいて転倒負傷。県警ヘリが救助
7/27(土)雄物川左岸斜面(秋田市)で女性(82)が山菜採りに出かけたまま帰宅せず。7/30防災ヘリが発見救助
7/27(土)飯豊連峰三国小屋付近で男性(60代)が岩場で足を滑らせて3m転落、額などにけが。2H後防災ヘリが救助
7/27(土)南アルプス塩見岳周辺でツアー参加の男性(67)が分岐で道を間違えはぐれる。7/28熊ノ平小屋へ自力避難
7/27(土)北アルプス剱岳早月尾根で女性(43)が残雪でバランスを崩し20m滑落、頭を強打。県警ヘリで救助後意識回復
7/27(土)北アルプス剱沢の山小屋で女性(44)が高山病のため動けなくなる。未明0:40通報、山岳警備隊が搬送
7/27(土)北ルプス黒部五郎岳カール内で女性(69)がバランスを崩して転倒し左足首骨折など重傷。7/28県警ヘリが救助
7/27(土)北アルプス北穂高岳で女性(51)が涸沢へ下山中に足を滑らせ転倒負傷。県警救助隊が救助
7/27(土)北アルプス北穂高岳で女性(72)が涸沢へ下山中につまずいて滑落負傷。県警救助隊が救助
7/28(日)八ヶ岳峰ノ松目付近で女性(68)が硫黄岳に向けて登山中、道に迷い行動不能。7/29茅野署などが救助
7/28(日)北アルプス雪倉岳北側稜線2330m地点で男性(31)が濃霧のため道に迷う。山岳警備隊・遭対協が救助
7/28(日)=発見日/北アルプス黒部湖畔1500m地点で頭部を負傷した男性(74)が倒れているのを登山者が発見通報
7/28(日)北アルプス雲ノ平登山道で男性(60)が足を踏み外して転倒、右足首骨折。山荘まで歩き、県警ヘリが救助
7/28(日)北アルプス燕岳合戦尾根で男性(51)が下山中に足を滑らせ転倒負傷。県警ヘリが救助
7/29(月)日高連峰カムイエクウチカウシ山で男性(40代)がハイマツ帯から飛び出た熊に襲われもみ合う。頭・背中などに重傷
7/29(月)谷川岳西黒尾根で登山者(性別・年齢不明)が下山中に転倒して滑落負傷。ヘリで救助
7/29(月)西丹沢・切通峠付近で男性(79)が三国峠から高指山を目指す途中で道に迷う。19:05富士吉田署が救助
7/29(月)八ヶ岳亀甲池付近で女性(73)が「疲れて動けない」と山小屋を通じ救助要請。茅野署・遭対協が救助
7/29(月)中央アルプス木曽駒ヶ岳から中岳へ下山中の男性(73)が滑落負傷。駒ヶ根署・遭対協が救助
7/29(月)=通報日/北アルプス剱岳へ7/25に入山した男性(69)が行方不明。8/1小窓ノ王で全身に擦り傷のある遺体発見
7/29(月)北アルプス剱岳源次郎尾根側壁で男性(67・41)が装備不足のため急斜面で動けなくなる。気づいた登山者が通報
7/29(月)北アルプス祖父岳~雲ノ平山荘間で男性(61)が濡れた岩に足を取られ転倒、左足アキレス腱断裂。7/30ヘリ救助
7/29(月)=通報日/北アルプス穂高連峰で男性(38)が7/24に入山後行方不明、登山届未確認、目撃情報もなし。8/9奥穂2300m斜面で遺体発見
7/29(月)九州津波戸山(大分県杵築市)で女性(50代)が誤って登山道脇の斜面を30m滑落、頭などに軽いけが。防災ヘリが救助

[その他のニュース]
●ヤマレコ地図に遭難場所を表示
7/23(火)登山者向けSNS「ヤマレコ」に、長野県内での過去の遭難発生場所を表示した「山岳遭難マップ」が掲載されることになりました(すでに掲載されています)。このマップは長野県警が協力し情報提供しており、当面は2017年度の北・中央・南アルプスと八ヶ岳での遭難データで、転倒、転落、滑落事故の発生箇所が計125カ所表示されています。今後、2018年度のデータも追加されていくようです。また、日本アルプス・八ヶ岳以外の山域が加えられていく可能性もあるでしょう。しっかりと運用されれば、オフィシャルな情報だけに、登山者にとって有益なものとなるでしょう。※『山と溪谷』2019年9月号ヤマケイ・ジャーナルに関連記事を書きました。

●剱岳の登山道に「スマート山岳道標」
7/25(木)毎日新聞より/富山県では7月中旬に、北アルプス剱岳の登山道付近10カ所に「スマート山岳道標」を設置しました。県では今年の夏山シーズンから、日本山岳ガイド協会が運営する「コンパス」での登山届ができるようになりました。コンパスのアプリを入れたスマートフォンで登山届を提出していれば、そのスマホを携帯したまま「スマート山岳道標」の近くを通過すると通過時刻が記録され、その情報が県警や家族などにも共有されます。以前お伝えした、ヤマップの「みまもり機能」と似たシステムです。

●鹿島槍ヶ岳で遺体発見
7/26(金)鹿島槍ヶ岳の北側2100m地点で富山県警山岳警備隊員が男性(47)の遺体を発見しました。今年3月24日に発生した滑落事故で、男性(44)1人は救助され、もう一人は現地に残されたままになっていました。死因は滑落による頭部損傷とのことです。

●山梨県の遭難発生最多ペース
7/26(金)山梨日日新聞より/山梨県警が発表した今年上半期(1~6月)の山岳遭難発生状況は、56件(前年同期比17増)、65人(同9増)で、過去最多だった2017年を上回っている状況です。全国的に多い「道迷い」ではなく、「滑落」が最も多いそうです。

気にかかった遭難事例

●剱岳北方で行方不明者、遺体で発見
7月25日に北アルプス剱岳へ単独で入山した男性(69)が下山せず、行方不明になりました。下山予定日の翌日29日、家族が携帯電話にかけてもつながらないため、男性が所属する山岳会を通じて室堂警備派出所に連絡しました。29~31日は発見できませんでしたが、8月1日、県警ヘリが小窓ノ王付近の岩場に横たわっている男性の遺体を発見し、収容しました。当初、めだった外傷はないと報道されましたが、全身に擦り傷があり、滑落した可能性があるとのことです。死因は低体温症でした。
単独登山で剱岳北方稜線をめざすのは、かなり実力も経験もあるベテランだったと推測されます。どういうミスで遭難してしまったのでしょうか?

瀬谷・追分市民の森

赤番号は写真を撮影した場所を示しています

(歩いた日=2019年7月21日)
横浜市の最西部に位置する瀬谷区には瀬谷市民の森(約19ha)、隣接する旭区には上川井・追分・矢指市民の森(計約45ha)が連なって、大きな緑地帯になっています。また、瀬谷市民の森の西側一帯には米軍の旧上瀬谷通信施設跡地(約240ha)があって、その一部は「瀬谷の原」と呼ばれていたようです。2015年に全域が返還されることが決まり、現在、土地利用の検討が進められています。

ここでは4つの市民の森を1回で歩いてしまうコースを考えて、実際に歩いてみました。もちろん、もっと短いコースをゆっくり歩くのもいいと思います。

(1)長天寺の裏にある八剣大明神と横穴式古墳の碑

瀬谷駅の北口を出たらすぐ右に歩いて行きます。横浜銀行の所で左折します。正面に瀬谷小学校が見えます。小学校前の交差点で右折します。下り坂を行って「臨済宗長天寺」の表示の所で左折すると、右側に長天寺があります。ここで横穴古墳跡の説明書きを読んでおいたほうがいいでしょう。
長天寺の裏側で右折して細い道を行くと、横穴古墳跡の碑があります。すぐ先で相沢川に突き当たり右折します。最初のカーブミラーがある分かれ道で左に曲がります。右は長天寺の入口(東口)ですが閉ざされています。

(2)諏訪社とケヤキ古木

相沢川を渡って直進すると、石垣の手前で突き当たり左折します。次の交差点で右折するのが順路ですが、ここは直進して諏訪社を往復します。50mほど歩いて右側に神社があります。立派できれいな神社です。

引き返して先ほどの交差点を左折します(東へ向かう)。150mぐらい歩くと広い車道に突き当たり、右角に石碑が5つあります。ゴミ置き場になっているようで、ネットが置かれているため写真が撮りづらいです。
広い車道を横切って、少し右の細い道に入ります。200mほど歩くと下りになって、和泉川沿いの道に突き当たります。左折して少し行くと「和泉川源流広場」と書かれたカエルの看板が立っています。
木道などが設置された小川沿いの道をしばらく(300m以上)歩きます。T字路に突き当たり右折し、さらに突き当たって左折します。すぐに道なりに右に曲がり、狭い1車線の車道を行きます。前方に市民の森が見えてきます。

真新しい広い車道の交差点に出ますが、できたばかりのようで交差点の名前もありません。渡って直進すると左側にグランドがあります。グランドの北側で左折して市民の森へ入ります。左がグランド入口になっています。ここを過ぎて下って行くと、すぐに市民の森入口の看板があります。川の源流を渡ります。瀬谷市民の森でもホタルが出るとの情報がありますが、このあたりの小川でしょうか。

(3)瀬谷市民の森の北縁の道路(A3の先)
(4)瀬谷の原と思われる広大な草地、遠くに細谷戸団地が見えます

すぐに細い山道が左に分かれますので、メインルートを離れて左に入ってみます。道標(A2)を過ぎて市民の森の外れに出ます。地図では二重線ですが、車が1台通れる未舗装の道でした。道標が「左:相沢方面、右:上川井町方面」とあります。上川井町方面へ進みます。
道の左側は短い区間ですが自然林で、右側も道沿いに自然林があって、その奥は放置された感じの人工林です。左の樹林の奥のほうに広い草地が見えますが、米軍跡地(瀬谷の原)と思われます。

(5)和泉川源流近くの流れ、左に小さな梅林があります

左側の草原が途切れる所で右から道が合流し、この道に入ると、すぐ先で左右に分かれています。柵のない右の道へ行きます。左右へ横切る道が合流しますが、直進すると畑と梅林の所に出ます(A4)。ここを左折します。
すぐにロープなどが張られた和泉川の源流に着きます。右から山道が合流しますので、この道に入ります。源流の付近はいろいろ踏跡がついています。源流に沿って上流へ行く踏跡がありますが、その入口に立入禁止の黄色いテープが張られていました。勝手に入ってはいけないようです。

先ほどの分岐を右折すると、すぐ左右から来る山道に合流します(A5)。直進する細い踏跡もあります。ここを右に曲がります。最後はツバキが多く植えられた所を通って、森の中央を横切る車道(なかみち)に出ます(A6)。瀬谷市民の森の看板と「瀬谷の原」の説明板があります。車道の反対側のちょっと右方向にトイレがあります。

(6)みずきのみち、虫捕りに行く子どもとおじいちゃん

左へ100mほど車道を進み(B1)、左へ入って「みずきのみち」を行きます。Aコースは細い道が多かったですが、Bコースは左右に鎖が張られた立派なコースになっています。
中間でB2・A7の合流点を過ぎ、瀬谷市民の森のポイントとなる十字路(KA2)に着きます。直進が追分市民の森方面、左が上瀬谷方面、右が瀬谷高校方面となっています。追分市民の森へ行きますが、その前に上瀬谷方面を往復して瀬谷の原を見てきます。

(7)野境のみちの外れにあった古戦場の解説板
(8)市民の森の外側に米軍基地の古い看板が残されていました

左折するとヤブが少しうるさくなり、右上には施設跡地のような空き地があったり、車両通行止めの木杭が3本立っていたりします。やがて右側に「中丸山古戦場跡」の古い説明板を過ぎると、草むした車道と荒れた草原に出ます。何カ所か畑が作られていたものの、荒涼とした感じの風景でした。

(9)上川井市民の森を散歩する老人(KA3の付近)

分岐の十字路まで戻り、左折して上川井市民の森へ行きます。高木とシダ類の多いきれいな森を歩き、南北抜け道の起点に着きます(KA4)。南北抜け道を南に歩いて市民の森の入口(KA5)へ出てきました。

(10)つぼみのヤブミョウガ、追分市民の森の八ツ塚みちで(OA4の付近)

車道(なかみち)を左へ20mほど進むと交差点があって、その向こう側に追分市民の森入口があります。市民の森に入り、少し行くと最初の分岐(OA2)があります。直進してもいいのですが、右折すると、四辻のちょっとした広場になっていて、新しいベンチがあるので休憩しやすい所です(OA3)。ここで左折すると先ほどのルートにすぐ戻れます(OA4)。

(11)追分市民の森のお花畑広場、ヒマワリは一分咲きでした

メインコースに戻り、森の北側で道なりに右に曲がって高台の畑作地に出ます。下っていくと人家のある車道に合流します(OA6)。道標は左が下川井方面、右が追分広場、三ツ境方面となっています。右折して追分広場へ行きます。
100mほど行くとふたたび森の中の道になります。夏なら左にヒマワリ畑が見えてきます。追分広場(OA7)にはトイレと広場があります。愛護会の作業によく使われている場所のようです。

(12)お花畑広場を歩く男女、矢指市民の森から見下ろしたもの

お花畑の終わる所で左に下りる道がありますので(OA8)、ここを左折して矢指市民の森へ向かいます(道標あり)。対岸に矢指市民の森の南西入口(YA1)がありますので、お花畑に一番近いルートを歩いていきます。途中でお花畑を上から見下ろすことができます。
ベンチの先で道が左右に分かれますが、左へ広いメインの道を行きます。次の分岐(YA2、YA3)も直進して、くぬぎ通りを緩やかに登って尾根道に合流し(YB5)、右折してさらに登ります。

(13)矢指市民の森のくぬぎ通り(YA3の付近)
(14)荒れ地に群生したヒメジョオンなど

尾根道の途中で杉の木通りに入る所(YB4)がありますので、右折して杉の木通りに行きます(ここを直進するとトイレに行けます)。
杉の木通りからヒノキ通りに合流して、すぐ左に太陽の広場があります。暗い森のなかでぽっかりと開けて光が射し込む太陽の広場です。
広場を通過して直進するとしいの木通りに合流します(YA6)。左に行くとトイレ、右に行くと南西入口です。右折して下るとクヌギ通りに合流し、左に行くと南西入口に戻ります。

(15)追分市民の森の桧山みち周辺(OD2の奥)
(16)谷戸に作られたマリゴールドのお花畑と里山

南西入口から元の道に戻ってもいいのですが、流れに沿って上流(南方向)へ歩いてみます。橋を渡った所から左へ行きます。このあたりはホタルが出そうな雰囲気です。
高架の下をくぐると百日草のお花畑になっていて、歩いて通り抜けることができます。
百日草が過ぎると左右に横断する道に合流します。その先にマリゴールドのお花畑がありますが、歩道がないため通り抜けることはできません。横断する道は、左へ行くと小さな流れと谷戸があって、ホタルが好みそうな谷戸の湿地が広がっています。そのまま行くと矢指配水池付近へ抜けます。横断道を右へ行くとお花畑の谷戸の右(西)側の道に合流します。

追分市民の森の南口(OD1)に出て、長かった市民の森歩きは終わりです。出た所は中原街道の旧道ですが、右へ2~3分で中原街道の新道に合流します。左へ少し進んで「西部病院入口」の交差点を左折して野境道路を行きます。
静かな車道を約600m(10分)歩き、右側が楽老ハイツの角を右折します。左側には民家のブドウ棚があります。右折したのは楽老南公園に立ち寄るためです。ここから丹沢や富士山の眺めがすばらしいというのですが、実際に行ってみて展望はよくありませんでした。樹木の葉が落ちた冬~早春なら見えるのかもしれません。

[アクセス] 行き:相模鉄道瀬谷駅/帰り:相模鉄道三ツ境駅 ※野境道路の「西部病院前」バス停から三ツ境駅北口までバス約5分(神奈中バス・相鉄バス)
[参考時間] 瀬谷駅(10分)長天寺(10分)諏訪社(25分)瀬谷市民の森入口(10分)「A3」(5分)瀬谷の原と思われる草地(15分)和泉川源流(5分)車道:A6(3分)みずきのみち入口:B1(17分)野境みち4差路:KA2[中丸山古戦場跡往復15分](10分)南北抜けみち:KA4(7分)車道:KA5(8分)なかみち休憩所:OA3(20分)追分みち合流点:OA6(7分)追分広場:OA7(3分)矢指市民の森分岐:OA8(10分)矢指市民の森尾根みち合流点:YB5(10分)太陽の広場(10分)矢指市民の森南口(10分)お花畑の南端:OD2(10分)中原街道口(20分)三ツ境駅 計4時間
[追加情報]
・追分市民の森のヒマワリは7月下旬~8月上旬に満開のようです
・瀬谷、追分市民の森ともにホタルが出る情報がありますが未確認
・径路が複雑なため地点記号を付記しました。市民の森のガイドマップで確認しながら歩いてください

瀬上・氷取沢市民の森

赤番号は写真を撮った場所を示しています

(歩いた日=2019年6月25日)
横浜市の最南部で栄区、磯子区、金沢区が接する地域の森は、横浜市最大の緑地帯になっていて、面積は約700haあります。このうち栄区内には瀬上市民の森、磯子区内は氷取沢市民の森、金沢区内は釜利谷市民の森、金沢市民の森があります。さらに最南端に横浜自然観察の森(栄区)があって鎌倉市境に接しています。
瀬上市民の森と氷取沢市民の森を結んで歩きます。3時間程度のちょうどよいコースです。峯市民の森へ足を延ばすとプラス1時間で、やや強行ルートになります。

港南台駅のバスターミナル1番乗場から「桂台中央」行きのバスに乗り、「横浜栄高校前」で降ります。
高校の敷地に対して右へ車道を行き、道なりに左に曲がり川へ下って行きます。下り切った所が三叉路になっていますので右折します。カーブミラーと遺跡の看板があって、すぐ「瀬上沢小川アメニティ」の道標がありますので、左に行きます。

(1)瀬上沢小川アメニティの歩道
(2)里山の生き物が描かれた石は腰掛けにもなります

里山風景の中をしばらく歩きます。森の中のちょっとした広場に円海山周辺のトレイルの解説板が立っています。その付近から市民の森に入り、左側に小さな梅林があって、その先に水田などがあります。

(3)池ノ下広場近くの流れで、何かをさがしていたグループ

15分ほどで池ノ下広場に着きます。広い範囲にアジサイが植えられているのは、里山としては違和感がありました。すぐ先で石垣に突き当たり、それが瀬上池の北側の堤防になっています。右か左から石垣を登ると池の上に出ます。

(4)瀬上池は左側に歩道があって池ノ上休憩所へ行けます

瀬上池は左側に歩道があって上流へ行くことができます。上部は谷戸地形の湿地帯で池ノ上休憩所があります。この付近でもホタルが見られました。こちらからも区境の尾根へ抜けられますが、戻ってメインルートを行くことにします。

(5)中尾根休憩所へ登る斜面の樹林、下草にシダが多い

池ノ下広場へ引き返して、中尾根休憩所経由でいっしんどう広場へ向かいます。沢の上流に道標があって「E5 いっしんどう広場」とあります。沢から右折して山腹を登ります。
管理されたきれいな植林帯を登り、10分ほどで中尾根休憩所、さらに10分ほどでいっしんどう広場に着きます。

(6)いっしんどう広場のベンチに寝て空を見上げる
(7)広場にめだつ桜の高木

いっしんどう広場は山頂のような雰囲気のある広場です。南方だけ展望が開け、見えているのは能見堂緑地のあたりでしょうか。ベンチもきれいに掃除されていて、昼食休憩するのによい場所です。
広場中央にA2の道標が立っていますので、それに従って「ふじづか休憩所、氷取沢方面」へ向かいます。植林帯の中のうっそうとした道になります。しばらく平らですが、その先で登りになって円海山へ向かいます。

(8)円海山は入山できずここまで。頂上の20mほど手前と思われます

途中で円海山への分岐がありますが、踏み跡はかなりヤブが出ています。近くまで行ってみましたが、柵があって頂上へは行けませんでした。残念ですが柵のある所が頂上代わりでしょう。
円海山分岐の先へ下って行くと、すぐに赤と白の鉄塔が右側に見られます。鉄塔の下に大谷戸広場への分岐がありますが、「ふじづか休憩所、氷取沢方面」へ進みます。
この付近から右側は原生林のような森が広がっています。左のほうはずっと有刺鉄線があり立入禁止です。道の脇にツバキが植えられて、その奥は篠竹のヤブのような感じです。
尾根ルートをずっと下って来て、市民の森の出口に「ふじづか休憩所」があります。ここまで、いっしんどう広場から15分程度です。直進すると氷取沢町です。

森を出て坂を下って行くときに海が見えます。広々としたよい眺めです。T字路に突き当たり、道なりに左に行きます。急な坂を下り切った所の右側に道標があります。「氷取沢バス停15分」とあります。ここで右側に直角に曲がります。さらに下り切った所の交差点を右に曲がります。
団地を右側からぐるっと車道に沿って半周して行きます。途中に「磯子台団地」のバス停があります。団地の外れで車道がY字路に合流したら、右に曲がります。さらに大きな車道(笹下釜利谷道路)に合流します。合流点の右側に氷取沢神社があります。
広い車道に出たら右折して、神社の前を通り過ぎて、右から入ってくる道へさらに右折します。右折する所に「氷取沢市民の森」の標識があります。

小さい流れに沿って、一車線の狭い車道を歩いて行きます。右に曲がって沢を離れて登って行くと、左手に大きな畑作地が広がっています。上のほうには先ほど下りてきた住宅街が見えます。

(9)氷取沢農業専用地区

しばらく畑作地の中の車道を歩きます。上に横横道路の高架が見える所で畑作地が終わり、氷取沢市民の森の入口になります。途中の道標を確認しながら大谷戸広場に向かいます。車道が終わって細い山道になると、道が複雑に分かれた箇所もあります。一番太いメインの道を選んで行きます。横横道路の真下あたりで沢に合流して、沢沿いの道になります。

(10)深い森の雰囲気があるおおやと広場付近
(11)氷取沢の源流付近、すぐ先から尾根への登りになります

源流の細い流れと雑木林の道をたどります。市民の森入口から15分ほどで「大谷戸広場:E7」に着きます。さらに10分ほど上流に歩くと、広場の端で直角に右に曲がり(道標あり)、斜面を登る道になります。雑木林からしだいに人工林に変わり、尾根道に合流します(A4地点)。右へ進み5分ほど歩くと、先ほどのいっしんどう広場に戻ります。今回のコースはここで終わりなので、好きなだけ休憩しましょう。

(12)ひよどり団地の高台の道から洋光台団地方面、遠くみなとみらい、右方に東京湾

来た方向から尾根道をそのまま進むと、すぐに市民の森の東口に出て(A1地点)、左側にトイレがあります。車道をそのまま進み、T字路に突き当たります。高台からの眺めがすばらしく、左右一杯に地平線が見えます。
左折して300mほど道なりに行くと、環状3号の交差点(ひよどり団地入口)に合流します。左へ行くとすぐ「港南環境センター前」バス停です。

[峯市民の森]
ひよどり団地前の分岐を右折して道なりに行きます。800mほどで横横道路の上を高架で渡ります。渡って最初に右に分かれる道に入ります(左側にごみ箱があり、電柱に「磯子区洋光台6丁目15」の表示があります)。
右から山腹が迫りますが、もう100mほど先へ進みます。特徴的なタブノキの古木が保存されていて、車道が二股に分かれてすぐ先で合流しています。その先が市民の森入口になります。
タブノキから最初に右へ分かれる道に入ります。数メートル登った先で左へ歩道が分かれますが、ここには標識がありません。次に左へ登る階段から市民の森へ入ります。

(13)[峯市民の森]山の神休憩所のタブノキ古木
(14)[峯市民の森]更新橋へ下る竹林の道

すぐ左に大きな古木が見えます。狭い山の神休憩所で、モチノキの古木とタブノキの古木が2本あります。ここを過ぎると左側は竹林になります。右側に巨木が見えますが、すぐにこちら側も竹林になります。
10分ほどで大きい車道に合流します。対面に矢印の標識と看板がありますので、そこから森に入ります。すぐに甘沼広場に着きますが、何もない草原の広場です。かつては梅林だったようで、何本か梅の木が残っています。

甘沼広場の上で道は左に曲がり(道標あり)山腹を登って行きます。登り切ったF6地点で左折して、「展望台、甘沼休憩所」をめざします。展望台休憩所は杉林の展望しかなく、木の間からちらっと遠くが見えるだけです。すぐ下の甘沼休憩所はベンチが老朽化していて、腰を下ろす気になれません。ここで更新橋への道と、善正山休憩所を経て坂下へ下りる道に分かれます。直進して坂下方面へ行きます。

(15)[峯市民の森]善正山付近の緑のきれいな所

右手が大規模な竹林になり、立入禁止の看板があります。そこを通過すると、感じのよい森と下笹の歩道になり、15分ほど歩いて善正山休憩所に着きます。ここからすぐ森の外へ出ると「坂下」下り方面バス停で、向かい側に上りのバス停があります。磯子行きのバスは1時間に1本ぐらいしかありません。歩いて洋光台駅へ行くこともできます。

[アクセス] 行き:港南台駅(神奈中バス6分)横浜栄高校前、または港南台駅(横浜市営バス3分)榎戸(徒歩5分)横浜栄高校前/帰り:港南環境センター前(横浜市営バス8分)港南台駅
※徒歩の場合、港南台駅~横浜栄高校・港南環境センター間いずれも約25分
[参考時間] 「横浜栄高校前」バス停(15分)瀬上川小川アメニティ(25分)池ノ下広場(5分)瀬上池[池ノ上往復15分](25分)いっしんどう広場(5分)円海山入口(10分)ふじづか休憩所(15分)バス道・笹下釜利谷道路(10分)氷取沢農業専用地区(25分)おおやと広場(30分)いっしんどう広場(5分)瀬上市民の森東口(5分)ひよどり団地(15分)「港南環境センター前」バス停 計3時間10分
[追加情報]
・徒歩20分で峯市民の森へ足を延ばすこともできます。ひよどり団地(20分)峯市民の森入口(10分)更新橋(10分)展望台休憩所(15分)善正山休憩所(5分)坂下 「坂下」または「更新橋」バス停から磯子駅前行きのバスがあります。
・6月中は瀬上沢上流~瀬上池でホタルが見られます。シーズン中はコース入口に仮設トイレが設置されていました(6月末まで)。氷取沢でも見られると思いますが未確認。

[7月3週]梅雨明け前でも、徐々に夏山遭難発生

[7/16~22の遭難関係ニュースから]
7月第3週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

全国的にはまだ梅雨前線による悪天候が続き、週末は九州北部で台風の影響による大雨となりました。悪天候の影響かどうかは個々の事例を検討しないとわかりませんが、北・中央・南アルプスで遭難事故発生が多くなってきました。また、19日に富士山でイギリス人女性が遭難死しましたが、悪天候によるものだったことが報じられています。

7/16(火)北アルプス針ノ木岳で女性(43)が針ノ木峠へ下山中に滑落負傷。7/17山小屋従業員が救助
7/17(水)独鈷山(長野県上田市)に単独で登山中の女性(29)が道に迷い行動不能。上田署が救助
7/17(水)奥秩父笛吹川東沢を6人で下降中の男性(24)が滝つぼに飛び込んだあと行方不明。7/20川岸で遺体発見
7/18(木)大峰・山上ヶ岳から下山中の男性(83)が登山道から谷へ50m滑落、顔・腰など負傷。警察・消防が救助
7/19(金)7/18富士山に夫婦で登山中の英国籍女性(54)が悪天候のためはぐれ、翌日御殿場口八合目で遺体で発見
7/20(土)南アルプス北岳八本歯コルで男女(35・38)が40cm大の落石を受け太ももに軽傷。県警ヘリが救助搬送
7/20(土)南アルプス北岳~北岳山荘間で女性(49)が下山途中に足を滑らせ転倒し左足首捻挫。県警ヘリが救助搬送
7/20(土)中央アルプス空木岳から池山林道方面に下山中の男性(37)が道に迷い行動不能。駒ヶ根署・遭対協が救助
7/21(日)トムラウシ山短縮登山道登山口から15分の場所で男性(60代)が心肺停止で倒れる。搬送先の病院で死亡
7/21(日)筑波山地・加波山で男性(54)が仲間と別れて山頂を目指し行方不明。登山道わきの斜面に倒れた遺体発見
7/21(日)大菩薩・小室川谷で沢登り中の女性(60代)が川に転落し流されて意識不明。同行者3人はその場に残し下山して通報
7/21(日)南アルプス駒津峰~仙水峠間を下山中の男性(44)が体調不良となり行動不能。北杜署救助隊が同伴下山
7/21(日)北アルプス白岳~西遠見鞍部付近を下山中の女性(55)が転倒負傷。県警ヘリが救助
7/22(月)7/21南アルプス北岳で男性(47)が体調不良となり、北岳山荘へ宿泊後救助要請。7/22県警ヘリが救助
7/22(月)北アルプス唐松岳で女性(55)が転倒して負傷。県警ヘリが救助

[9/2追記]
7/21(日)越後金城山二合目付近を下山中の男性(53)が転倒し両足を負傷、熱中症の症状もあり。防災ヘリが救助
7/21(日)奥秩父鶏冠山で男性(63)が下山中に手をかけた岩が崩れ3m滑落、両腕から出血。県警ヘリが救助
7/21(日)富士山須走口六合目付近で男性(25)が左足を負傷して行動不能。御殿場署などが五合目まで担架搬送
7/21(日)北アルプス立山・内蔵助カールで男性(29)がスキー滑走中に転倒、100m滑落し左脚骨折。防災ヘリが救助
7/22(月)富士山富士宮口八~九合目間で男性(37)が下山中に左足を滑らせて負傷し110番通報。県警救助隊が救助

[その他のニュース]
●ヤマップ「みまもり機能」リリース
7/16(火)登山のSNSヤマップは、登山中のGPS位置情報を家族や友人などに知らせることができる「みまもり機能」を新たにリリースしました。
これまでは、スマートフォンの位置情報は本人が確認するだけで、だれかに伝えるには電話やメールで連絡する必要がありました。新機能では次のようになります。
①通信圏内にいるときは、位置情報がヤマップのサーバーに自動送信されます。
②通信圏外にいるときは、ヤマップユーザー(アプリ利用者)同士がすれ違うと、互いの位置情報が自動で交換・記録されます。その後通信圏内に入ると、相手の位置情報がサーバーに自動送信されます。
③ユーザーが登録しておいた連絡先宛に、随時通知メールが届き、そこに記載されたリンクから位置情報を地図上で確認できます。
この②の部分が特徴で、その山域内にユーザーが多くいるほど情報交換の頻度が高くなり、安全度を高くすることにつながります。新たな器具などの必要がなく、スマートフォンと無料アプリだけでこの機能を利用できる点も、登山者には大きなメリットです。

ただし、便利そうな用具や技術というものは、何でもそうですが、正しい登山知識や考え方のうえで利用しないと失敗することがあります。
ヤマップの「みまもり機能」は、次の点がそもそもの前提になっています。
・登山前にきちんと登山計画を立てられる
・そのさい「緊急時連絡先」を設定できる(その重要性がわかる)
遭難対策の必要性と、登山計画と遭難対策との深い関係がわかっていて、そのうえで「みまもり機能」を利用すれば、登山の安全性を大きく高められると思います。

●学校登山の見守りシステム、諏訪東京理科大が開発
7/17(水)茅野市の公立大学である諏訪東京理科大学が、学校登山のときに生徒たちの位置情報を表示するシステムを開発し、16日に永明中学校の学校登山で実証実験を行ったそうです。
このシステムは、教員が携行する小型送信機により3分おきに位置情報を発信し、径路をPCやスマートフォンの画面に表示します。遠距離通信が可能で消費電力も少ないLPWAという無線通信技術を使用しています。2020年度の実用化をめざしているそうです。
※LPWA:Low Power Wide Area(省電力長距離無線通信)