夏山シーズン始まり、北鎌尾根で30代男性が滑落死

Pocket

[7/10~16の遭難関係ニュースから]
夏山シーズンに入り、平地では猛暑ですが、山上では登山日和の好天が続いているようです。7月14~16日の「海の日」連休を中心に、多くの山岳遭難事故が起こりました。現在のところ、死亡事故は、7月15日に槍ヶ岳北鎌尾根で起こった30代男性の滑落事故だけとなっています。
蔵王山中の濁川では性別不明の遺体が発見され、先月から行方不明になっていた20代男性登山者のものとわかりました。発見場所は熊野岳登山口から約3km地点と報道されていましたので、カモシカ尾根の取付点付近ではないでしょうか。
なお、7月10日にはタイ北部の洞窟に取り残されていた少年らが全員無事救出され、世界的なニュースとなりました。救出方法・タクティクスなどに、山岳遭難にも通ずるヒントがあるかもしれません。

蔵王・濁川源頭部「大黒天」のあたり

7/10(火)中央アルプス・将棊頭山で男性(66)が道迷い遭難
7/10(火)タイ北部チェンライの洞窟に最後まで残されていた少年ら5人を救出。事故発生から18日目にして全員救出に成功
7/11(水)白馬大雪渓上部で外国人男女(19・20)が滑落、救助隊が同行下山
7/11(水)文部科学省で「全国山岳遭難対策協議会」開催される
7/13(金)至仏山から下山中の女性(66)が木の根に足をとられ転倒骨折、ヘリで救助
7/13(金)鹿島槍ヶ岳で男性(59)が滑落負傷、遭対協が救助
7/14(土)蔵王山中濁川の河川敷で白骨化した遺体発見。6/26から行方不明の男性(27)
7/14(土)大川入山(長野県阿智村)で男性(57)が転倒負傷、ヘリで救助
7/14(土)白馬乗鞍岳で男性(66)が転倒負傷、ヘリで救助
7/14(土)燕岳で女性(58)が体調不良により行動不能、ヘリで救助
7/15(日)福島県南相馬市の山道で男性(56)が滑落負傷、ヘリで救助
7/15(日)奥秩父・廻目平付近の岩場でクライミングの男性(47)が転落負傷、ヘリで救助
7/15(日)剱岳2650m付近で落石事故、男性ガイド(60代)と女性(50代)が重傷
7/15(日)西岳・水俣乗越付近で男性(50)が転倒負傷、ヘリで救助
7/15(日)槍ヶ岳北鎌尾根2500m付近で倒れた男性(36)を発見、翌日ヘリ救助後に死亡確認
7/15(日)前穂高岳で男性(50)と男性(68)がそれぞれ滑落負傷、ヘリで救助
7/16(祝)富士山吉田口下山道七合目付近で男性(10代)が鎖骨骨折など(滑落事故か?)
7/16(祝)白馬岳で男性(64)が疲労のため行動不能、常駐パト隊などが救助
7/16(祝)常念岳で女性(38)が右足骨折、ヘリで救助