大倉尾根~塔ノ岳 2019年1月13日

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 前日、関東地方に雪が降るかもしれないというので、早起きをして丹沢に向かいました。大倉尾根から塔ノ岳へ登ります。雪山入門ルートの1つです。
 天気予報は外れぎみで、雪があるかどうかは微妙でした。小田急線の渋沢駅からは朝日に染まった大倉尾根が望まれました。上部は雲の中です。
 大倉を7:50に歩き始めました。雪用スパッツをつけましたが雪はまったくありません。
 最初の小屋(観音茶屋)、雑事場ノ平、見晴茶屋までで約1時間、小草平(堀山の家)でさらに1.5時間でした。

01:雑事場ノ平、大倉高原への山道が分かれる
02:見晴茶屋から相模湾
03:堀山(吉沢平)付近、森の表情

 この上で木の枝に白い霜が見え始め、やがて雪の景色に変わっていきました。
 花立山荘までの区間は1~2cmの積雪でした。私はこの周辺が深い溝でえぐれて荒廃していた時期しか知りません。登山道の復旧が進められてすっかり様変わりしていました。
 約1時間で花立山荘に着きました。空は明るくなってきましたがまだ晴れません。
 ここから花立、馬ノ背、金冷シにかけて、雪の風景が最もきれいでした。積雪は2~3cmです。前夜に降った雪が凍結して、翌日気温が上がって落ちてしまうまでのわずかな時間に、幸運にも出会うことができました。

04:天神尾根分岐付近、雪があらわれる
05:植生が回復していた花立山荘下の斜面
06:金冷シ付近、雪の風景(1)
07:金冷シ付近、雪の風景(2)
08:難所、崩壊した馬ノ背の稜線


 塔ノ岳からは蛭ヶ岳方面も見えましたが、頂上からまだ雲が取れません。昼食をかねて40分ほどいて、もう下山を始めようというころ、ようやく蛭ヶ岳が姿を現しました。

09:塔ノ岳直下
10:塔ノ岳山頂
11:塔ノ岳から蛭ヶ岳、丹沢山

 花立まで下ると、大丸から小丸尾根方面の樹林帯が陽を受け、雪をつけたシュガーツリーが輝きました。写真に定着させる腕前を持っていないのが残念でした。
 昔、沢登りなどの帰りに駆け下っていた大倉尾根は、ズタズタに傷つけられて荒れ放題でした。今は工事用のバラスは敷かれているけれど、長年にわたる活動により植生が復活し、豊かな自然の表情を取り戻しつつあるように見えました。
 大倉尾根の往復だけでしたが、十分に楽しい山歩きができました。

12:小丸尾根方面の着氷した樹々


[注]『入門&ガイド 雪山登山』の訂正です
(1) P165地図中/大倉高原山の家は閉鎖されました。キャンプ場は利用可能です(2019年1月現在)。
(2) P165マイカー情報/戸川公園の3カ所の駐車場は全日有料に(低料金です)、開門時間は8:00~21:00に変更されました。民間駐車場の利用料金(低料金です)も変更になっています。