那須・茶臼岳 2019年2月3日

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前夜は道の駅「友愛の森」で車中泊しました。ここから30分以内で登山口の大丸温泉駐車場に着きます。8時ぐらいに登山開始できれば安心です。
駐車場から茶臼岳南東尾根末端が大きく見えます。2年前、高校生の雪崩遭難事故があった場所です。

01:大丸温泉駐車場から茶臼岳、左に「天狗の鼻」が見える

出発は8時半になりました。ぞくぞくと登山者が登っていきます。今日は天候もよいので多くの人でにぎわうでしょう。赤城のときと同様、スタートからアイゼンをつけている人もいますが、少なくとも峠ノ茶屋の上部まではアイゼン不要です。
以前来たときは、厳しいラッセルと強風のため、峰ノ茶屋跡手前で敗退しました。そのときの苦労した記憶がありましたが、今回は30分ほどでかんたんに峠ノ茶屋の広場(雪が消えると大駐車場)に着きました。ミョウバン沢支流の小沢を渡って尾根に取り付き、ひと登りするともう森林限界です。朝日岳が右側に大きく見えてきて、アルペン的な雰囲気になってきます。

02:峠ノ茶屋上部から朝日岳が大きい

冬の季節風が吹くときは、この付近からすさまじい強風が吹き抜けて、峠に近づくほど強くなります。しかし、この日は春の陽気で、風はほとんどありませんでした。
峰ノ茶屋跡で大休止後、茶臼岳に向かいました。雪山技術の練習をしようと思い、アイゼンをつけて、ピッケルをきちんと持ちました。

03:峰ノ茶屋跡に建つ小屋(宿泊不可)
04:ピッケル、アイゼンで茶臼岳へ向かう

いつもの山歩きのような樹木の風景はありません。岩と雪、氷の風景は冷たく、無機質な感じがします。美しくはあっても気持ちが安らかにはなりません。
旧火口の一角に出て平坦になった稜線を少し歩くと、小さな鳥居のある最高点に着きました。雲が少し出始めましたが、会津方面以外は山々がよく見えました。西方に見える白い山は日光・尾瀬・越後方面でしょうか。北には三本槍岳と遠く純白の山脈が見えました。会越の山(守門岳、浅草岳)か、それとも飯豊連峰でしょうか。

05:茶臼岳山頂から見下ろした旧火口原
06:山頂から南西方の展望
07:山頂の登山者たち、バックは三本槍岳

眼下には旧火口原が不思議模様を描き、そのまわりを登山者がめぐっていました。私もそこを一周して峰ノ茶屋跡に戻りました。

08:旧火口跡を回るコース
09:雪原にできた氷雪の模様
10:下からも見える三角形の岩塔

時間があれば朝日岳を往復したかったですが、やめにしました。
朝日岳手前の剣ヶ峰は積雪期は直登するべきなのに、雪斜面をトラバースするトレースがあって、多くの人がそこを通過していました。あの人たちは、雪崩の危険がないことをちゃんと確認しているでしょうか?
那須で大きな雪崩事故があったのは2年前の3月下旬のことでした。あの事故の直後だったら、剣ヶ峰のトラバースルートを歩く人はいなかったでしょう。でも、2年前も今も、雪山の条件は何も変わってはいないのです。

11:剣ヶ峰のトラバースは、積雪期は雪崩チェックが必要
12:峰ノ茶屋跡から雄大な茶臼岳全景

[注]『入門&ガイド 雪山登山』の訂正事項はありません