[6月2週]続々・山菜採り遭難多発のシーズン

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[6/4~10の遭難関係ニュースから]
6月第2週の山岳遭難まとめと、関連ニュースです。

前週と同じく、登山と山菜採り遭難がほぼ半々ずつ発生している状況でした。

6/7(金) 北アルプス白馬岳小雪渓で男性(59)が下山中に滑落負傷。大町署・遭対協が救助
6/8(土) 北海道滝上町の上紋峠付近で男性(78)がはぐれ行方不明。同行男性が警察に届出
6/8(土) =通報日/北海道蘭越町の山林で山菜採りの男女6人(40-80代)が遭難、4人無事救助、2人は捜索中
6/8(土) 浅間連峰前掛山を下山中の女性(66)が体調不良により行動不能。県警ヘリが救助
6/8(土) 北アルプス白馬岳の山小屋で女性(47)が体調不良になり行動不能。県警ヘリが救助
6/9(日) 北海道新十津川町の徳富ダム付近でタケノコ採りの男性(79)が行方不明。6/10発見、死亡確認
6/9(日) 鳥海山山麓でタケノコ採り中の夫婦(70・68)が道迷い遭難。6/10夫を遺体で発見、6/11妻が自力下山
6/9(日) 足尾・鋸山~皇海山間で先頭を歩いていた男性(68)の姿が見えなくなり行方不明。6/13登山道の130m下に滑落した遺体発見
6/10(月) 北アルプス唐松岳で女性(39)が滑落し負傷。県警救助隊が救助

[7/9追記]
6/5(水)白鷹山(山形県山辺町)で男児(10)が体験学習で石段を下山中に10m滑落、頭を打つ。消防などが担架搬送
6/9(日)北海道・上ノ国町で山菜採りの女性(67)が行方不明。18時前に警察官が声を聞き、防災ヘリが発見救助
6/9(日)川桁山(福島県猪苗代町)で男性2人(64・64)が道に迷い110番通報。県警・防災ヘリなどがに発見救助
6/9(日)越後・米山山頂付近で男性(69)が下山開始直後に足を滑らせ10m滑落。消防が出動するが無傷で救助
6/9(日)立山連峰浄土山2700mで女性(72)が雪の斜面を15m滑落し腰を骨折。山岳警備隊員が救助搬送

東北6県での山菜採り遭難多発について、産経新聞で報じられていました。6月3日現在での各県警まとめは以下のとおりで、6県合計で78件(遭難者数約90人)、死亡者数16人です。4~5月のほぼ2カ月間での発生ですから多発状況といえます。
青森 20件 3人死亡
秋田 21件 5人死亡
岩手  7件 ―
宮城  6件 2人死亡
福島  9件 3人死亡
山形 15件 3人死亡
北海道では6月6日現在で山菜採りの遭難者60人、そのうち死亡者6人となっています。死亡者数はすでに昨年1年間の死亡者数に並んでいるそうです。
これからタケノコ採りは本格的なシーズンとなりますから、引き続き遭難が心配されるところです。

[その他のニュース]
夏山シーズンのひと月前となり、いくつかの県で救助隊の訓練が行われたというニュースが報じられました。同時に、昨年度の遭難発生数など概況が発表されることが多いです。
<奈良県> 53件(69人)発生、死亡者9人。件数・人数は過去5年で最多、死亡者は平成12年の12人に次いで多い。
<石川県> 53件(54人)発生、死亡者6人、行方不明4人。60歳以上が76%(41人)を占めました。
<山梨県> 145件(175人)発生、死亡者25人(昨年より5人減)、行方不明4人(同3人増)。過去最多だった前年より減少したものの、過去3番目に多かったそうです。また、今年は5月末時点で45件発生しており、昨年の同時期を上回るペースということです。
<滋賀県> 85件(100人)発生し、死亡者10人、発生件数・人数・死亡者数ともに過去最多だったことが2月に発表されています。今年も1~5月で32件発生、死亡者6人、過去最悪ペースということです。