比良・武奈ヶ岳 2022年2月12日

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■晴
4日前にも武奈ヶ岳西南稜ルートに来たが、出発が遅すぎたため(11時30分発だった)時間が足りなくなり、御殿山手前で引き返した。今日は2回目。もっと早立ちしたかったが、駐車場7時50分発になってしまった。

01:登山届入れと遭難情報掲示

曙橋を渡って、国道を上流側に少し進むと右側に公衆トイレがあり、ここで右折。右に比良山荘を見て、地主神社に突き当たる。神社の左角で明王谷沿いの林道と、明王院への道が分かれる。明王谷沿いのほうに遭難情報の掲示と、登山届の投函箱がある。
赤い橋(三宝橋)を渡って明王院の前を通過すると、武奈ヶ岳の登山口がある。いきなり急登が始まり、高差100mほどを一気に登る。土の道だが、早朝は凍って滑りやすい。登りきると小さな平地になり、トレースが左右に分かれるが上部で合流する。今年はこの付近から完全な雪道になって、アイゼンをつける人が多いようだった。
尾根道をぐんぐん登っていくと、標高670mあたりで針葉樹の大木(モミの木と思われる)が目立つ場所になる。この付近から上部は雰囲気のよい自然林に変わっていく。

02:ちょっと急でいやな所。左から2番目の人が話しかけられたおじさん

03:自然林の尾根道、ここは御殿山に近い所

標高700mあたりで左へのトラバースになり、雪が剥がれて凍土がむき出しになった箇所を右に折り返す。トレースが不安定で滑りやすく、ちょっと緊張させられるかもしれない。このあたりが最も傾斜が急になる箇所だった。右上へ斜めに登ると尾根上に出たところに道標があり、下降時に直進しないように、進入止めのロープが張られている。
御殿山まではまだ長いが、尾根の傾斜が緩くなるのでだいぶ楽になる。標高860m付近から地形図の破線記号は右の沢筋に迂回しているが、トレースは尾根通しに登っていた。

04:御殿山山頂の人たち
05:御殿山から西南稜を前にした武奈ヶ岳

12時ごろ、御殿山に到着。遅すぎるけれども、これが自分の現実である。武奈ヶ岳と西南稜がいい姿に見える。
朝、「いい写真、撮れましたか?」と声をかけてくれたベテランらしいおじさんが、コンロを使って昼食中だった。「もう限界だな、御殿山で十分だろ・・・」自分に納得させるようにブツブツ言っていた。そうなんだな、急がなきゃと思い、武奈ヶ岳の写真を撮って、休憩もそこそこに出発した。
最初のピークの登りで、おじさんに追い着かれ、ふたたび追い越されることに。やっぱり行くことにしたのか、刺激してしまったかな・・・こんなときに言葉をかけて、大人のコミュニケーションをとらないのは、自分の悪い所だと思う。

06:西南稜を気持ちよく歩く

ワサビ峠からの西南稜は多量の雪におおわれて、ところどころ小さい雪庇もある美しい雪稜だ。ほとんど危険はないうえ、雪山登山の雰囲気がしっかり味わえてすばらしい。今日のような好条件でこのルートを登ったら、雪山登山が一発で好きになるだろう。

07:山頂が間近に迫る
08:山頂につどう人々
09:山頂から琵琶湖、伊吹山(左)、霊仙山(右)

13時17分、武奈ヶ岳山頂に到着。またも琵琶湖がすばらしい。対岸に伊吹山、霊仙山の白い山頂がくっきりと浮かんで、そこを中心に奥美濃、鈴鹿山脈の膨大な山々が取り巻いている。広大な濃尾平野と、伊勢湾らしい広がりも見える。けっこう遅い時刻だったが、山頂には多くの人がいて、晴天の雪山を時間の許すかぎり楽しんでいた。

10:西南稜を下る

[情報]
*関西を代表する雪山入門ルート。入山者が多くトレースが踏まれていることが多い。ワサビ峠~武奈ヶ岳の西南稜はすばらしい雪稜歩きが体験できる。
*西南稜以外にも多くのルートがとれる。スノーシューまたはワカン歩行(地図読みを含む)のよい練習になると思われる。
*地主神社前は以前駐車スペースとして紹介されていたが、現在は駐車禁止。
*葛川市民センター前に大きな無料駐車場があるので登山者は助かる。本ルートの人気は駐車場の影響が大きいと思われる。愛好者を集めるために重要なことである。

『雪山登山』の訂正点
(1)出町柳駅~朽木学校前(京都バス)は冬季を除く土休日のみ、1日1便運行。堅田駅~細川(江若交通)も冬季を除く土休日のみ、1日1便運行。どちらも雪山登山には利用できなくなった。複数人数ならタクシー利用がよい。堅田駅~坊村約50分、約8700円。近江タクシー堅田☎077-572-0106 ※アクセス欄を変更
(2)地主神社前の駐車は禁止されている。曙橋を渡った葛川市民センター前に無料駐車場(約80台)があり利用されている ※マイカー情報欄を変更
(3)地図中のP記号を安曇川対岸へ移動、国道の該当箇所にトイレ記号を追加