『山と溪谷』2019年1月号掲載

Pocket

『山と溪谷』2009年1月号への掲載報告です。
(1)平成遭難史まとめ P68-69
本号は平成最後の年にあたっての平成まとめ特集です。いろいろな見方があるでしょうが、ここでは、平成とは山の遭難が約600件(平成元年)から2600件(平成29年)に激増した時代だということを言っています。内容つめ込みすぎでまとまりに欠けますが、ご一読のほど。

今号の第1特集「登山の現在形」より

(2)小室川谷ヘリ二重事故(2017.5.14)の事故調査報告書公表
   ― ヤマケイ・ジャーナルのニュース P178
事故発生当時もあまり大きく騒がれなかったと記憶しています。ヘリの事故で要救助者が死亡するというとても辛い事故でした。逃げることも隠すこともせずに、きちんと客観的な報告書が公開されました。事故報告は主観をはさまずに、客観的な事実に沿って行われることが重要です。遭難報告ではそういう点に注意しながら見ていきたいと考えています。

ヤマケイ・ジャーナルのアクシデントコーナー

(3)丹沢遭難発生マップ(2017年度) P14-149
丹沢の遭難発生マップが世に出るのは2014年以来4年ぶり。何とかくい下がって情報を提供してもらえました(提供する側にとっては大変手間のかかる作業と思います)。毎年継続できるといいのですが。。。マップはやや見づらいと思います。申し訳ございません。大山と塔ノ岳に集中していますので、この周辺を拡大図にするべきでしたが時間的余裕はありませんでした。後半は事例紹介ですが、近ごろ問題を感じる「バリエーションルート遭難」をあげています。遭難はきわめて身近にあることが理解してもらえればと思います。

丹沢遭難発生マップ、さらなるシェイプアップが望まれます
丹沢遭難の事例紹介、客観的な記述を心がけています

(4)『55歳からの やってはいけない山歩き』がブックコーナーに取り上げられました。評者はFB友でもある熊沢さん。ありがとうございました。本来の内容は軽いテーマではないのですが、販売上ビギナー向け「軽い本」のカタチをとっています。ヤマケイさんの書評欄に取り上げられるのは光栄でもあり、うれしいことでした。

ヤマケイ・ジャーナルのブックレビュー

(5)付録・山の便利帳
登山行程図、グレード表、登山条例などを担当してまとめています。今の時代、どちらもけっこう大事な情報ですよね。グレード表は突っ込んで調べていくと、地域でしか知られない山やルートが出てくるので興味深いものでした。

1月号表紙と山の便利帳(新規追加した大雪山グレード)